アルクは17日、日本人の英語スピーキング能力に関する調査結果を発表した。対象は、4月時点で同社スピーキングテスト受験者のうちTSSTレベルとTOEIC(R)テストのスコアがある2万3,218名。

「銀行業」の英語スピーキング能力が高いことが判明

同社では、電話で手軽に受験できる英語のスピーキングテスト「TSST(Telephone Standard Speaking Test)」(以下、TSST)を実施している。

TSSTのレベル分布をみると、全体の87.8%が「レベル5(自分の文を作って話せるがまだ誤りが多い)」以下に属することがわかった。

TSSTレベル分布

海外赴任や留学に出て何とかやっていけるのが「レベル6」以上であるため、今の日本で英語を使う状況にある人の多くが、苦労しつつ英語での仕事や学業に取り組んでいるということが伺える。

また、業種別レベル分布をみると、レベル6~9の割合が高かった業種は、「銀行業」「保険業」「その他サービス業」(監査法人、研究所、人材派遣、会話学校などの企業)となった。

業種別TSSTレベル分布

一方、レベル1~3の割合が相対的に高かった業種は、「精密機器」「輸送用機器」「化学」だった。

さらに、「銀行業」の2012~2014 年の TSST のレベル分布の推移をみたところ、3年間で、「レベル6~9」が15.3%から30.5%と、確実に増えている。

銀行業TSSTレベル分布の推移

一方、「レベル4~5」が72.2%から62.0%へ減少しており、高レベル層の拡大が顕著となっている。