ルフトハンザ ドイツ航空は6月22日、さらに進化した患者搬送コンパートメント(PTC)をボーイング747-8型機、エアバスA380型機のフライトに導入したことで、世界的にユニークな"空飛ぶ集中治療室"であるPTCが同社の長距離路線用機材全て利用できるようになったことを発表した。
PTCは技術会社ルフトハンザ テクニークがルフトハンザのメディカルサービスと協力して開発したもの。ルフトハンザは同社の両ハブ空港(フランクフルト、ミュンヘン)を出発する長距離路線を対象に、1999年からボーイング747-400型機、エアバスA340型機、A330型機でPTCを運用し、毎年最大100人の集中治療対象患者を輸送してきた。
この6月にはさらに進化したPTCをエアバスA380型機、ボーイング747-8型機のために設計・導入することで、PTCはルフトハンザの全ネットワークで提供されることとなった。
PTCは定期旅客機に導入されていることから、従来型の救急機と比べて時間を最大50%節約できるほか、コストも削減することが可能となっている。また、広々としたPTC室内は患者のベッド、治療に当たる医師とルフトハンザのクルーメンバー(PTCメディカルクルーメンバー)のための座席2つ、集中治療のための設備、必要な器材、医薬品を設置するのに十分なスペースが確保されている。