先に紹介した「汚れの5段階」のうち、第3段階以降からのマストアイテムとなってくるのが洗剤。ここでは、プロが現場で実際に使っている洗剤を紹介します。といっても、プロは掃除の仕方が一般家庭とは少々異なり、むやみに洗剤の種類を増やしません。主に2種類の汎用性が高い洗剤を使い分けます。ただ一般ユーザーにとっては入手が難しいものもあるので、代用品も紹介しましょう。

汎用性の高い洗剤が1つあれば、場所別の洗剤をいくつも用意しなくてもよい

必須アイテム1: 水溶性アルカリ洗浄剤

床の洗浄からキッチン、トイレまでどこでも使用することができる洗剤です。食器洗いなどには使用できませんが、一般的なお掃除であれば、概ねこれ1本で十分です。プロの多くは、排水となっても微生物が分解しやすい環境にも配慮されたものを使用しています。

ここで紹介しているのは「M液」と呼ばれるプロ専用の水溶性アルカリ洗浄剤の一種ですが、市販されていないため、一般ユーザーは入手困難です。でも、汎用性が高い代用品として、市販の電解水を洗浄剤としてオススメできます。

水溶性アルカリ洗浄剤(ここで紹介するものはM液と呼ばれています)。環境にも配慮された汎用性の高い植物性クリーナー

必須アイテム2: カビ取り剤

カビの発生に関しては、通常の洗剤では対応できません。カビに対しては、専用のカビ取り剤を使用します。電解水などは汚れを落とすことには向いていますが、カビには効き目がありません。代用品としては、メーカー各社から販売されているカビ取り剤で十分です。

カビ取り剤

他にも研磨しなければいけない汚れに対しては、クレンザーなども使用します。掃除をする際は、まずどの洗剤を使用しなければいけないのかを判断し、正しい洗剤を選んでください。

同じメーカーの洗剤でも、用途別に複数の種類が販売されているケースがあります。しかし実際には、汎用性の高いものを1本用意し、これを複数の場所で使い回す形でも問題がないはずです。節約の観点からも、この方法をオススメします。

教えてくれたのは……

整理収納アドバイザー 有賀照枝さん

株式会社ハートコード 代表取締役・代表。8,000回以上もの家事支援・代行の現場経験を有し、300回以上もの講座やセミナーに登壇。出演中のテレビ通販番組では、視聴者にわかりやすい説明で定評がある。幸運をひきよせるスマイル収納コンサルタント。


執筆:松田識史

株式会社アスラン編集スタジオの編集ライター。専門紙の記者を経て同社に入社。ビジネス分野からライフスタイルまで、幅広いジャンルの書籍や雑誌、Web媒体の企画・構成・執筆などを行っている。

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