大阪商工会議所の佐藤茂雄会頭は28日、円安進行に関するコメントを発表した。佐藤会頭は、円安のデメリットとして景気が再び冷え込みに向かう可能性を指摘し、懸念を示した。
佐藤会頭は、為替水準が企業の業績に与える影響について、「業種や規模によりプラス、マイナスの両面があると思う」との見方を提示。その上で、「中小企業の多くは、円安による輸入原材料や仕入商品価格の上昇分を価格転嫁することが困難である。加えて、電気料金の再値上げや人手不足による人件費増など、コストアップ要因が相次ぎ、企業の業績改善の大きな足かせとなっている」と指摘し、円安が中小企業に与える影響について憂慮した。
さらに、円安により「漸く回復の兆しが見られる景気が再度冷え込むことにならないか、たいへん懸念している」と述べた。
大阪商工会議所では、会員企業への具体的な影響を把握するため、個別にヒアリングを行っている。来週早々に会員を対象に緊急アンケート調査を実施し、6月上旬に調査結果を発表するとしている。