JR東日本はこのほど、2014年3月に東北本線・烏山線(宇都宮~烏山間)で運行開始したEV-E301系の2015年ローレル賞受賞を同社サイトで発表した。
EV-E301系は、営業運転車両として国内で初めて蓄電池電車システムを採用した車両で、愛称は「ACCUM」。大容量の蓄電池を搭載しており、電化区間では架線からの電力で走行しつつ蓄電池の充電を行い、非電化区間では蓄電池の電力で走行する。烏山駅に設置した専用の充電設備でも充電を行う。非電化区間で一般に用いられる気動車に比べて振動や騒音が小さく、排気ガスを生じないなどの利点を持つ。
ローレル賞に選定した鉄道友の会は、「架線と大容量蓄電池のハイブリッド方式により、非電化路線鉄道の新しい動力方式を具現化した点で、EV-E301系は意義の大きな車両である」と同車両を高く評価した。EV-E301系「ACCUM」は現在、宇都宮・宝積寺~烏山間の普通列車計3往復で運用されており、将来的には烏山線の気動車全車両を同車両に置き換える計画だ。