映画『愛を積むひと』の完成報告会見が13日、東京・千代田区の朝日スクエアで行われ、キャストの佐藤浩市、樋口可南子、北川景子、野村周平、杉咲花、吉田羊、柄本明と朝原雄三監督が出席した。
エドワード・ムーニー・Jr.の小説『石を積むひと』を実写化した本作は、夫婦の愛を描く感動作。第二の人生を過ごすため、北海道・美瑛町に移住した篤史(佐藤)と良子(樋口)。ほどなくして良子が心臓の病で亡くなり、悲しみにくれる篤史のもとに、良子からの手紙が届く――というストーリーで、6月20日に全国公開する。
地毛である白髪で主人公に挑んだ佐藤は、あうんの呼吸だったという樋口との夫婦役を、「先輩なんですけど、何も話し合う事なく、現場でスーッと入っていけました」と振り返り、樋口も、「同じ時代に生きてきたニオイがあり、音合わせのように自然とやった感覚は初めて。夫婦の雰囲気を出すのは難しいけど、出来たかなと思う」とにっこり。本作が約7年ぶりの映画出演となった樋口だが、「淡々としたシンプルな話なので、どういう風に伝わるのか正直心配だった。でも、見終わった後に、浩市さんのお芝居に泣いてしまった」と仕上がりに胸を張った。
また、夫婦の一人娘・聡子を演じた北川が、「現場で浩市さんが、『きっとこういう父親だったと思う』と話してくれて、こうやって役を作っていくんだと貴重な経験になった」と感謝すると、佐藤は、「かみさんとはそういう事をしてないのにね」と照れ笑い。会見では、"理想の夫婦"像の話題になり、北川が、「感情をハッキリ言葉にしなくても、おもんばかる愛は素敵。持ちつ持たれつ、長く一緒にいる夫婦は理想」と話すと、結婚40年だという柄本は、「忍耐、辛坊、我慢、諦め、そして絶望。そういったところを通り抜けて一緒にいられれば。まぁ、夫婦は人それぞれですから」とぶっちゃけて笑いを誘っていた。