今西酒造 代表取締役の今西将之氏

大塚製薬の「オロナミン C」ブランドによる働く若者を応援するプロジェクト「キミハツ」は、働く若者にスポットを当てた「若者の働き方・想いを知る」と題した、関係者・報道向けのニュースレターを2月27日に発行した。同ニュースレターでは、日本各地で前向きにがんばる働く若者にスポットを当て、それぞれの「働き方」について紹介する。

第一弾は「地方で働く~雇用者編~」として、奈良県の今西酒造 代表取締役である今西将之氏へのインタビューを掲載。創業355年の奈良の老舗酒造に生まれ、京都の大学を卒業後に一般企業に入社、父の急逝にともなって28歳の若さで代表取締役となった今西氏に、「地方で働く」ことについての経験談と共に、雇用者の立場から今後地方で働く若者へ伝えたいことなどをインタビューしている。

今西氏は、地方で働くことの醍醐味として、地の利を活かしたビジネスチャンスがあること、自分・自社の成長が周辺地域の成長につながることを挙げている。最近では、今西酒造が蔵を構える三輪(奈良県桜井市)全体が元気になることを目的に、地域外からの人の流入を生み、ひいては雇用の創出につながるような施策を行っている。

今西酒造が蔵を構える奈良県桜井市三輪は、自然が豊かで、仏教伝来の地、相撲発祥の地、そして酒造り発祥の地と言われている

三輪には、日本最古の神社であり、酒と杜氏の神を祀っている「大神神社」がある

これから地方で働く若者に向けては、地域ブランドの確立に携わることができることや、仕事人として成長していくことで、地域の活性や発展への貢献を感じることができると語っている。地方では、ゆっくりと働くイメージもあるが、自分のあり方や行動次第でダイナミックな動きを感じられる場でもあるという。

今西酒造が造る日本酒「三諸杉」など

なお、最近、今西酒造では海外進出も視野に入れた営業活動を行っている。2014年11月にはキミハツプロジェクトのサポートを受け、ロシアのモスクワで開催されたジャパンカルチャーイベント「J-FEST2014」において現地事業者との商談を実施。その成果として、ロシアに向けた「日本酒 三諸杉」の輸出事業を始動した。今西氏は、地方の中小企業も世界へ進出できる可能性を持っており、積極的に行動して見分を広めることで、地方から世界に出て行く若者となってほしいと語っている。