士郎正宗原作の『攻殻機動隊』生誕25周年プロジェクトの一環として制作される完全新作のアニメーション映画『攻殻機動隊 新劇場版』の公開日が2015年6月20日に決定し、合わせてメインビジュアルとプロモーション映像が公開された。
本作では、草薙素子の過去と攻殻機動隊の結成秘話が描かれ、公開されたメインビジュアルには、光学迷彩スーツをまとった攻殻機動隊のメンバーが登場。素子の体が透けていることには、重要なメッセージが込められているという。そして同時に公開された2分43秒のプロモーション映像は、『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(1995年)に始まる劇場版アニメとTVアニメシリーズを概観できる内容で、『攻殻機動隊 新劇場版』の新規カットも加えた攻殻25周年特別編集版。同シリーズへの入門としても、最適な映像に仕上がっている。
そして『攻殻機動隊 新劇場版』の物語も一部明らかとなり、舞台は総理大臣暗殺という戦後最大の事件が発生した2029年3月。素子は、バトーやトグサたち寄せ集めのメンバーとともに捜査を開始し、「洗脳・ゴーストへの侵入、・疑似記憶の形成」を一度に行う電脳ウィルス「ファイア・スターター」の存在も見え隠れする中で、自分の生い立ちにもつながる手がかりにたどり着く。暗躍する謎のサイボーグ、総理大臣暗殺の真相、"第三世界"の存在、その先に待ち構える罠――残された6人が己のゴーストに従う時、はぐれ者の寄せ集め集団は最高のパフォーマンスを発揮するチームへと変化していく。
本作の総監督・キャラクターデザインは黄瀬和哉氏、脚本は『マルドゥック・スクランブル』『天地明察』を手がけた小説家の冲方丁氏、音楽はコーネリアスと『攻殻機動隊ARISE』を手がけた面々が再集結。アニメーション制作はProduction I.G、監督は野村和也氏が務める。キャストには坂本真綾、塾一久、松田健一郎、新垣樽助、咲野俊介、中國卓郎、上田燿司、中井和哉、沢城みゆきらが名を連ねている。
近未来の世界を舞台に、超ウィザード級のハッカースキルを持った全身義体のサイボーグ・草薙素子を中心とした攻殻機動隊のメンバーがテロや暗殺などの犯罪に挑む姿を描いてきた『攻殻機動隊』シリーズは、士郎正宗原作の連載から25周年。日本のみならず、ジェームズ・キャメロン監督(『アバター』『タイタニック』)やウォシャウスキー姉弟(『マトリックス』シリーズ)など、世界中のクリエイターにも影響を与えている。
なお4月からは、2013年~2014年に公開されたアニメーション作品『攻殻機動隊ARISE』全4話を、それぞれ前後編に再編集して新作エピソードを加えたTVシリーズ『攻殻機動隊ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE』が、TOKYO MX(4月5日より毎週日曜22:30~)、BS11(4月14日より毎週火曜24:30~)ほか全国にて順次TV放送を開始。また、攻殻25周年記念として、『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX 第01話 公安9課 SECTION-9』が4月7日24:30よりBS11で放送決定。さらにウォルト・ディズニー・スタジオが、実写版『攻殻機動隊』を2017年4月14日に公開することを発表している。
(c)士郎正宗・Production I.G/講談社・「攻殻機動隊 新劇場版」製作委員会