日本百貨店協会は19日、2015年1月の全国百貨店売上高を発表した。それによると、1月の売上高総額は店舗数調整後で前年同月比2.8%減の5,423億円となり、10カ月連続で前年を下回った。

1月は、正月休暇が1日少なかったことや、上旬に日本海側を中心に大雪が降ったことなどから、全体的に厳しいスタートとなった。中旬以降も気温が高く降水量が多かったことや、消費増税に伴う駆け込み需要の反動もあったため、前年を下回った。

地区別に見ると、東京は前年同月比0.7%増、大阪は同2.2%増と、主要地区が前年売上を確保したことにより、大都市圏は同1.3%減にとどまった。一方、地方都市は天候不順などの影響が大きく、同5.5%減となった。

商品別に見た場合、不安定な天候が防寒衣料の売れ行きに響き、衣料品は前年同月比5.8%減に落ち込んだ。家庭用品も駈け込み需要の反動減が見られ、同9.0%の減少。反対に、化粧品は同7.1%増、美術・宝飾・貴金属は同4.7%増と好調を維持し、雑貨(同3.9%増)の伸びを牽引した。

商品別売上高(出典:日本百貨店協会Webサイト)

訪日外国人売上高については、前年同月比180.8%増と12月に続いて単月で100億円を突破。購買客数も同176.0%増と大幅に増加し、春節休暇がずれた影響は見られなかった。