『そこのみにて光り輝く』(2014年)でモントリオール世界映画祭最優秀監督賞を受賞した呉美保監督の最新作『きみはいい子』(6月公開)のビジュアルが、このほど公開された。
本作は、第28回坪田譲治文学賞、2013年本屋大賞4位に輝いた同名小説(著:中脇初枝 )が原作。子供にまつわる現代の問題をはらみながらも、人が人を愛することについて描く。出演は、『横道世之介』(2013年)でブルーリボン主演男優賞に輝き、NHK大河ドラマ『花燃ゆ』の高杉晋作役で注目を集める新進の高良健吾や、『そして父になる』(2013年)などに出演し、演技派としての地位を固めつつある尾野真千子らが務める。
公開されたビジュアルは2パターン。問題に真っ向から立ち向かえない新米教師に扮(ふん)した高良バージョンと、自身も同様の経験をしているにもかかわらず子どもに手をあげてしまう母親を演じる尾野バージョンが完成した。「抱きしめられたいのは、子どもだけじゃない-」のコピーに寄り添うように、複雑な感情をたたえた2人の表情が印象的なビジュアル。それぞれが抱える問題にぶつかりながらも、なにげない言葉や行動によって小さな救いの光が差す本作を象徴する内容になっている。
そのほか、尾野演じる母親のママ友を『そこのみにて光輝く』で新境地を開いた池脇千鶴が演じ、ほかにも高橋和也や富田靖子などベテランの俳優陣が脇を固める。