愛知県犬山市の博物館明治村は、2010年12月から修理のため運行を休止していた蒸気機関車9号の修理が完了し、3月15日の開村50周年記念式典当日から運転再開すると発表した。

運行休止前の蒸気機関車9号

開村50周年記念式典は3月15日13時から聖ザビエル天主堂にて開催。関係者による式辞や来賓祝辞のほか、明治村50年のあゆみをテーマとした特別映像を上映する。

記念式典に引き続き、SL名古屋駅に場所を移して14時30分から蒸気機関車9号運行再開出発式を開催。 新村長による蒸気機関車9号の愛称発表とテープカットの後、犬山市内の小学校から選ばれた「こども駅長」の合図により、蒸気機関車9号が新村長らを乗せて出発する。

蒸気機関車9号は、1912(明治45・大正元)年に米国ボールドウィン社で製造。1913年から富士身延鉄道富士~大宮町(現・富士宮)間で運行し、日本鋼管鶴見製鉄所を経て1973年に明治村に譲渡された。2010年まで動態展示していたが、駆動輪の軸箱不具合により運行を休止し、修理に取り組んでいた。

明治村開村50周年記念事業として、その他に1907(明治40)年まで名古屋電気鉄道で使用された市電車両を現所有者の札幌市から借り受け、展示する事業なども行っている。展示期間は2020年3月まで。