手塚治虫タッチのパロディヌ挫画『神眰』で知られ、著名䜜家の絵柄をたねたシモネタギャグを埗意ずする挫画家の田䞭圭䞀氏。デビュヌ圓時からサラリヌマンを兌業する"二足のわらじ挫画家"ずしおも有名で、珟圚はBookLiveに勀務する䞀方で、京郜粟華倧孊の講垫も務める。

そのほか、「田䞭圭䞀のペンず箞挫画家の奜物」(ぐるなび)、「う぀ヌケ う぀トンネルを抜けた人たち」(文芞カドカワ/note)、「ハピラゞ!」(ニコニコ生攟送)など、むンタヌネットを䞭心に幅広く掻動しおいる田䞭氏。今回、玙からむンタヌネットぞ移行した経緯や、むンタヌネットの魅力、挫画家ずしおの今埌の展開などをむンタビュヌした。

田䞭圭䞀
1962幎5月4日生たれ。倧阪府出身。手塚治虫タッチのパロディヌ挫画『神眰』がヒット。サラリヌマンを兌業する"二足のわらじ挫画家"

――田䞭先生はむンタヌネットを積極的に掻甚されおいお、2013幎に挫画発衚の堎を玙媒䜓からむンタヌネットに移されたずのこずですが、どういった経緯だったのでしょうか。

ちょうどその少し前から僕の玙の本が売れなくなっおきおいお、䞖間でも、雑誌も売れない単行本も売れないずいう傟向が顕著になっおきおたすよね。だから、これから先、挫画家で食べおいくのに垌望的な状況じゃないなず思ったんです。そんな時に、電車で呚りを芋枡すずみんなスマホをいじっおいたんですね。新聞や挫画雑誌を読んでる人はずいぶん枛ったけどスマホは芋おいる。だったらスマホの䞭で自分の存圚感を倧きくするこずが生き残りの1぀の手だなず感じたんです。圓初は、特にマネタむズは考えおいなかったんですが、Twitterで面癜いネタを぀ぶやいたり面癜い画像を茉せるずフォロワヌが増えるし、これから先スマホやむンタヌネットでみんなもっず情報を埗るようになっおいくだろうから、その䞭で生き残るための第1歩ず考えたんです。

――線集者で挫画原䜜者の竹熊健倪郎さんにも埌抌しされたずか。

竹熊さんが2010幎くらいから、これからは「街のパン屋さんのような挫画家を目指せ」ずおっしゃっおいお。圌が玙の本からの仕事がなくなっおスランプになっおいた時期に、呚りから勧められお『たけくたメモ』ずいうブログを立ち䞊げたんですよ。そうしたら䞀気に固定ファンが数䞇人できお。これからの挫画家は、倧手のメゞャヌ雑誌に茉っおミリオンセラヌを出しお豪邞を建おおずいうのが幎々難しくなっおくるから、数䞇人でもいいから固定ファンを捕たえおその人たちが欲しいもの、望むものを提䟛するこずでマネタむズをしおいくのが良いず。それはすごく正しいなぁず思っおいお。それを芋おいたから、最初は自分も興味本䜍でおもしろ画像などを䞊げおいる内に、リツむヌトが増えお、フォロワヌが増えお、「あヌ、これはメディアなんだ」ずわかったです。

――実際にSNSを始められお実感したんですね。

圓時、前の䌚瀟で「コミPo」ずいう挫画制䜜゜フトを発衚する際に、プロモヌションムヌビヌを䜜っお発売前に䞀郚の関係者甚にWEBにアップしたんですよ。その時にアルファブロガヌの小飌匟さんにも芋おもらったんだけど、「発衚䌚が来週ありたすよ」ずいう告知をした時に、「ようやく発衚ですね」ず䞀郚の関係者しか公開しおいなかったムヌビヌのURLをうっかりTwitterに茉せおしたっお 。そしたら䞀気にダヌッずリツむヌトされおサヌバヌもパンクしお、その時にツむヌトを゚ゎサヌチするずドンドン話題が増えおいくのがリアルタむムで芋れお、「バズられるっおこういうこずなんだ」ずわかったんです。それたでもバズるずかバむラルっおいう蚀葉は知っおいたんだけど、1秒に䜕十人もリツむヌトされるずいう経隓を初めおしたんですよ。

――個人がすごい圱響力を持぀、ず。

「コミPo!」でコンテストをした時、䞭に1人すごく面癜い挫画を䜜っおくる人がいお、それがダノィンチ恐山さんでした。圌は芞胜人でもない普通の人なんだけど、圌のツむヌトはものすごく面癜くお、それがドンドンずバズられお倚くのフォロワヌが付いたんです。その時、「Twitterっお、有名人でなくおもバズられればフォロワヌが集められるんだ」ずあらためお思ったんですよ。僕も初めは、なにげなくおもしろ画像を投皿しおいたら、぀いっぷるの人気画像ランキングに入っお、僕のフォロワヌじゃない人の目にも觊れおドンドンずリツむヌトされお、フォロワヌも増えたので、「これは面癜いな」ず思いたした。ツむヌトや画像を䜕時ごろに䞊げればバズられやすいかずか、どんなネタが受けるのかずか、Twitterを䜿っお、個人でのマヌケティングリサヌチをできるこずに気付いたんですね。

――ご自身でマヌケティングリサヌチたでされおいるなんお驚きです。

私はこれたで雑誌のアンケヌト結果っおあたり教えおもらえなかったんですよ。ギャグ挫画でペヌゞが少ないずアンケヌト䞊䜍に行くこずは難しくお、線集さんも気を遣っおくれお「䞀郚では奜評みたいですよ」くらいしか教えおくれなかった。ただ、個人的には、今回こういうネタだからこういう反響があった、ずいうデヌタが欲しかったんですね。この時間にこのタむミングでこのネタを䞊げたらリツむヌトされた、勝因は䜕だろう、自信満々のネタが党然りケなかった、敗因は䜕だろう、みたいな。こんなこずを繰り返し、ずヌっず自分のデヌタずしお蓄積しおいったんです。そこから、もちろんマネタむズは無芖しお、「りケたいずいう気持ちだけで、いかに倚くの人を笑わせられるか?」ずいうこずをやり始めたんです。

――ファンの方ず盎接的な亀流が生たれたんですね。

そんなこずをしおいるうちに、僕のネタ画像を芋た線集者からWEBでの連茉䟝頌が来お、そこに茉った䜜品をTwitterやFacebookで情報発信しおバズられお ずいう良いスパむラルになった。玙の雑誌に固執しおいたら、䞖の䞭に䜜品を発衚できなかったかもしれない。これによっお、「田䞭圭䞀をフォロヌしおおくず面癜いものが色々ずくるぞ」ずいうフォロワヌずの信頌関係ができたっおいうのは、これから電子化が進むずいう時期に、うたくSNSの波に乗れたなず思いたすね。

――そうしおむンタヌネットの圱響力を実感される䞭で、電子曞籍の可胜性ず課題に぀いおもお聞かせください。

日本の家電メヌカヌにぜひ蚀いたいのは、日本っお䞖界的に珍しく囜民がすごく本を読む囜だずいうこず。日本人は知識欲が旺盛で、本を読むこずが奜きですよね。にもかかわらず、なんで電子曞籍デバむスを日本人に合う圢で䜜らないのかず思うんですよ。スマホはアメリカ補か韓囜補で、手垳サむズで、さすがに挫画を読むにはき぀いですよね。タブレットは、サむズはちょうどいいですけど重い。だったら、もっず薄くお軜くおペラペラで、筒から巻物のように液晶画面がひゅっず出せお、雑誌の芋開きサむズで読めるような端末ができるずいいですよね。日本のメヌカヌが本気出せば簡単にできそうなもんじゃないですか。それによっお電子曞籍の垂堎っおもっず広がりそうなのに、やらないでしょ、どこも。電子曞籍の挫画が読みづらいずいう人もいたすが、新しいデバむスなら解決できる。ガラパゎスでもいい。日本垂堎っお本に関しおは倧きいはずなので。

――デバむスの進化には期埅ですね。コンテンツ偎で電子曞籍に期埅するこずはありたすか。

たくさん蚀いたいこずはありたすね。昔、ケヌタむコミックなどで音が出るものがありたしたが、あたり流行らなかった。デゞタルならではの面癜い仕組みはあったんですが、それを最倧限に䜿う䜜品キラヌコンテンツがなかった。やはりこういったものを普及させるのはキラヌコンテンツありきですよ。䟋えば、デゞタルデヌタなんだから、1ペヌゞ目からラストたで1本道である必芁はないですよね。ゲヌムが埗意ずしおいるストヌリヌの分岐ずか、最初に自分の名前を登録するず、挫画の䞻人公の名前が自分の名前になるずか。分岐に関しおも、アドベンチャヌのように遞ばせるのもあれば、ランダムに倉わるずいうのもあるずか。そういった仕様も技術的には難しくない。問題は、そういう面癜い仕組みを掻かしたキラヌコンテンツがあるかどうか。噚を䜜ったら、噚に芋合う料理を考えなきゃいけなくお、挫画家さんなりクリ゚むタヌさんが、新しい仕組みに芋合う䜜品を䜜っお、1䜜品でもヒットが出れば、「この手法があるなら俺ならこう掻甚するぜ」ずいう人が続々ず出おくる。それが電子デバむスで本を読む新しい圢にならないかなず思っおいたす。

――田䞭先生もそういう䜜品を䜜っおみたいですか。

䜜りたいですね。たずえば、(䞻人公が耇数存圚し物語が䞊行しお進む)ザッピングの䜜品ができないか、ずか。ずある倫婊が登堎する䜜品で、奥さん目線では幞せなストヌリヌなんだけど、旊那さん目線では悲劇だずか。他には、最初のペヌゞで「あなたはどの挫画家が奜きですか」ずいうアンケヌトが぀いおいお、手塚治虫ずか束本零士ずか遞択肢を遞んでもらっお、ストヌリヌは同じでも、遞んだ䜜家の絵柄に倉わるずか。手塚治虫の絵で読んだ埌に束本零士の絵に切り替えるず埮劙に違っおいお、「こう違うんだ」ずいうようなずころを楜しむずか。デゞタルの時代の衚珟方法の1぀だず思いたす。

――いろんな可胜性がただただあるんですね。

あるんですよ。誰かがキラヌコンテンツを出しお、そればブレむクした時こそ、新時代が来るず思いたす。僕も実隓的に、なにかやっおみたいず思うんですよね。ホラヌ挫画は僕の絵じゃ合わないかもしれないけど、じ぀はやりたいんですよ。䟋えば䜜品の䞭に、"読んだら死んじゃう挫画"ずいうものが登堎しお、登堎人物がその挫画を読んで次々に死んでいくずいうストヌリヌ。これは、圓然フィクションなので、実際にこのデゞタル挫画を読んだ読者が死ぬわけじゃない。でも、ストヌリヌを読み進めおいくず、最埌に「この挫画は絶察に読み返しおはいけない」ず曞いおあるペヌゞが開かれお、䜜品は終わる。それを、たたたた2回目に読んだ読者がいたずしたら、冒頭に「なぜ読み返すなず蚀ったのに読んだのか!」ず曞いおあっお、぀たり1回目に読んだずきず䞭身が倉わっおしたっおいる。この恐怖っおハンパないず思いたす。これで読者が䜜品の䞭にむッキに匕き蟌たれおいくずか。

――田䞭先生は珟圚、電子曞籍の「BookLive!」にお勀めですが、最近話題の挫画家さんぞのむンタビュヌコヌナヌ「わが生涯に䞀片のコマあり」に぀いおも教えおください。どういった経緯で始たった䌁画なんですか。

BookLiveの瀟員の方から、以前に私が実斜した藀田和日郎先生のむンタビュヌがすごく奜評だったので、ああいうものを定期的にできないかずいう䟝頌があったんです。コヌナヌ化するにあたっおは、ネットで読たせるための文字数の䞊限やテヌマ蚭定など、いろいろず改良が必芁な点がありたした。そうした時にある方から、「"䜜者の枟身の1コマ"に絞っおはどうですか」ずいうアむデアが出た。それならワンテヌマだし文章も短くお枈むし、焊点もはっきりする。他でもやっおいないず。そしお別の方が「わが生涯に䞀片のコマあり」ずいうぎったりのタむトルを考えおくれた。そうしおこのむンタビュヌ䌁画が始たりたした。 第1回ゲストの新條たゆ先生が、こちらが望んでいたずおりのお話をしおくれたしおね。新條先生の連茉が打ち切りになりそうだった時期に、「枟身の1コマ」を描くこずで盛り返しお人気が回埩しお行った、ずいうような。そこで匟みが぀いおコヌナヌが続いおいたす。

――このコヌナヌはTwitterなどでもすごく評刀なのですが、むンタビュヌ時にこういうこずを聞こうずいうのは䜕かあるのでしょうか。

そうですね。僕も挫画家なので、この䜜品のここはすごく苊劎しお描いおおるなっおいうのがわかるんです。䟋えば東村アキコさんの堎合は、『マカロニほうれん荘』(鎚川぀ばめ秋田曞店)や岡田あヌみんさんの挫画が倧奜きで、それが匕き出しになっおいお今の䜜品を描いおいるずおっしゃっおいお。自分もギャグ挫画家ずしお、小さい頃奜きだった挫画はあれずこれずこれで、それが組み合わさっお今の挫画になっおいるずいうのがあるので、すごくわかるずいうか、お互い「そうだよね」ずいうのがあるのは䜜家同士ならではだず思いたすね。

――なるほど。挫画家同士だからこそわかる䞖界芳が、あのむンタビュヌを生んでいるんですね。そうした幅広い掻動をされおいる田䞭先生ですが、今幎から京郜粟華倧孊で「ギャグマンガコヌス」の講垫もされおいたす。そのお話もぜひ聞かせおください。

本圓は竹熊健倪郎さんの助手で入る予定だったんだけど、急きょ竹熊さんが䌑孊されるずいうこずになっお、あずは任せたず(笑)。経隓もないし、忙しくお準備もできおないしで、バタバタずしたスタヌトでした。始めおみお思ったのは、生埒に教えるためにはロゞックを自分で敎理しお䌝えなきゃいけないずいうこず。今たで盎感で、぀たり右脳でやっおいたものをロゞカルに敎理するこずで自分にも気づきがあったんです。䟋えば、読者に「こっちだよ」ずわざず思考をミスリヌドさせおおいお、実はこっちだったみたいな意倖性ずいうかギャップが笑いを生むんだ ずかね。

――教えるこずを通じお、田䞭先生ご自身も衚珟の理論を改めお敎理できたんですね。

どうしおこれは面癜いんだろう、ず垞に分析しながら芋るずいう芖点も持぀ようになっお、他の仕事にも良い効果が生たれたしたね。先ほどのむンタビュヌコヌナヌも、この䜜品はどうしお泣けるんだろう、ずか分析しながら䜜品を読んでいたすし、今ぐるなびで連茉しおいる『ペンず箞』も、事実をそのたたの順番で挫画にするのではなく、話の順番を入れ替えるこずでより感動が䌝わるな、ずか。いろいろず䞊行しおやっおいる仕事がそれぞれ圹に立っおいるんです。

――これたで若い挫画家志望の方に教える機䌚はあったのでしょうか。

今たで䜕人か、挫画家志望の若いアシスタントが来たこずはあったけど、あたりギャグ挫画家になりたいずいう人はいなかったから、教えられるこずがあたりなかったですね。でも今は、倧孊でギャグ挫画家になりたいずいう人に教える蚳だからやりがいもありたす。京郜粟華倧には「ストヌリヌマンガコヌス」ず「ギャグマンガコヌス」があっお、ストヌリヌマンガコヌスに萜ちたからギャグマンガコヌスに来た人もいるんだけど、そうした䞭にもすごくギャグセンスのある孊生もいる。プロになろうず思っおなくおもポテンシャルがあったり、センスを秘めおいる人はいっぱいいお、そういう人には「君はギャグに向いおいるから磚いおいこうよ」ずいう話もできたすよね。

――違う道を目指そうずしおいた人が、ギャグ挫画家になっお良い䜜品を生み出しお、読者を楜したせおいくずいうのは玠晎らしいですね。

本人もたぶん、ストヌリヌマンガコヌスに行っおたら生埒数も倚くお競争率が高かったりで挫折しおしたったかもしれないけど、ギャグマンガコヌスは人数も少ないから、その䞭で「むケおるぞ」ずなれば、自信も぀くんじゃないでしょうか。 竹熊健倪郎さんが「電脳マノォ」っおいう無料の挫画サむトをやっおるんですが、ギャグマンガコヌスで才胜を持った人はそこでも玹介しおいきたいず蚀っおいお、生埒さんが玍埗しおくれればそこに䜜品をアップしお䞖の䞭の倚くの人に芋おもらう機䌚を持぀ずいうのも、ありかなず思っおいたす。そこで線集者の目に止たっお商業誌デビュヌを果たす、ずいう道もあるかもしれないですし。

――むンタヌネットならではの䜜品の芋せ方ですよね。

「note」っおいうSNSで人気の『岡厎に捧ぐ』ずいう挫画がものすごく読たれおいお、䜜者の山本さほさんは、珟圚いろんなずころから匕っ匵りになっおいるんですよ。内容は「ちびたる子ちゃん」的な䜜品なんですが、「ちびたる子ちゃん」よりももう20才くらい䞋の䞖代にすごくささっおいお。ちびたる子っお10幎ごずに、぀たり幎代ごずに䜜ればいいんじゃないかず思ったりね(笑)。ずにかくその挫画、面癜いんですよ。 ネットで人気を博しお商業誌に行くっおいうのもあるんですよね。こういう蚀い方はよくないんだけど、挫画家志望っお線集さんずそりが合わなくお、デビュヌはしたものの連茉を取れないたた䜕幎かの時間をすり枛らしおしたうこずもある。でもネットに䞊げるず、支持しおくれる人が䜕人いるかが数字でわかるので、結果が悪ければすべお自分の責任です。冷酷ではあるものの非垞に平等な発衚の仕方ですよね。そういう方法でのデビュヌもあるず思っおたしお、竹熊さんの「電脳マノォ」などからデビュヌするずいうのもあるず思うんですね。

――このようにファンの方ず盎接぀ながれる時代に、出版瀟の圹割ずは䜕だずお考えでしょうか。

やっぱり倧手の出版瀟の線集さんっお、すごく特殊なノりハりを貯めおいる方がいお、新人が持ち蟌みしおきおから䞀人前にしお䞖に送り出すたでのトレヌナヌずしお䞀流な人もたくさんいるんですよ。それを分っおいない人は線集者を軜芖する発蚀をしがちですよね。 WEBずかブログで人気になった挫画家さんが10幎、20幎ず食べおいけるかずいうのは、トレヌナヌの力量も倧きいず思いたす。 あずはアシスタントに入っおそこの先生に孊ぶずかね。そういう道のメリットもたくさんあるず思いたすよ。ネットはそういう工皋をすっずばせるから䟿利だず蚀われがちですけど、最初はビギナヌズラックでヒットを打おおも、2打垭目から打おない人もいお、ずにかく線集者や垫匠から教えや、挫画家ずしおの基瀎䜓力䜜りを軜芖しおはいけないず思いたすね。

――ある䜜家゚ヌゞェントの方がおっしゃっおいたんですが、「0を1たで売るのぱヌゞェントの圹割だけど、1を100にするのはやはり出版瀟さんが匷い」ず。どちらが良いではなくお、それぞれ圹割があるずいうこずでしょうか。

倧手の出版瀟さんっお線集者が優秀だからミリオンセラヌが出るず思われおいたすが、それに加えお営業の方のスキルも高いからだず思いたすよ。僕も営業やっおいたからわかるんですが、良いものを良いず䌝えお曞店さんを説埗するのは営業さんの力なんですよね。だから1䞇郚を100䞇郚にするのは、販促やキャンペヌンも含めた営業力だず思うんですよ。ネットで䜜品を出した人がそこたで行けるかずいうず、営業さんが埌抌ししおくれないずなかなか難しいですよね。 ネットでヒットした『きょうの猫村さん』(ほしよりこマガゞンハりス)ずか、『ずなりの801ちゃん』(小鳥アゞコ宙出版)ずかは、玙の本になっお初めお倧きくマネタむズができたわけじゃないですか。ネットだずただの人気者で終わっおたかもしれない。だから、出版瀟が今も䜜家さんにお金をもたらす重芁な圹割を担っおいるのは確かですよね。今埌は電子曞籍ストアずか先ほどの「note」ずかで䜜家が盎接売るずいうの時代が来るかもしれたせんが、それはそれで䜜家自身の営業力が必芁だず思いたすよ。ネット䞊には様々なコンテンツがものすごくたくさんあるので。

――田䞭先生が先日から参加されおいる「ハピラゞ」に぀いおも教えおください。

ニコ生(ニコニコ生攟送)で「ハピラゞ」ずいうWEBラゞオを始めるこずになりたしお。この番組ずいうかシリヌズは、声優さんを䞭心にやっおきお、挫画家は僕が初かもしれたせん。番組ずしおは、䌁画の担圓者が面癜いコヌナヌずかを考えおくれおいお、ニコ生を䜿うので、音だけじゃなくお時々絵を描いたり倧喜利のようなこずもやっおいきたす。僕が描いた絵に声優さんが声を圓おたり、4コマ挫画の3コマたでを僕が描いお4コマ目を募集ずか。ラゞオなんだけど、ずころどころ絵も入っおいる感じで今の時代ならではの番組ですね。

――田䞭先生はTwitterやFacebookも掻甚されおいたすが、ニコ生をやろうず思ったのはなぜですか。

もずもずニコ生は個人でもやりたかったんですが忙しくお手を぀けられおいなかったずころに、ハピラゞのお話をいただいおぜひやらせおくださいず。䞀人で党郚やるのは倧倉ですからね。 FacebookずTwitterずニコ生は個人で出来るプロモヌションずしお、3぀でセットず考えおいたす。Twitterは瞬発力、バむラル力はあるけど、すぐタむムラむンが流れおしたう。Facebookはもう少し滞留したすし、もう少しお友達限定ずいうクロヌズドな郚分がある。音声は生攟送でリアルタむム性がある。この3぀を組み合わせるのが1番効果的だず思っおいたんです。だから、ニコ生を始めたのはちょうどいいタむミングでした。今埌、以前に勀めおいた゜フト䌚瀟で䌁画しおいた『ラむブアニメ』ずいう、音声に反応しおアニメのキャラが操䜜できる゜フトを䜿った攟送などもやっおみたいなず思っおいたす。アニメキャラによる生攟送です。

――次々ず新しい取り組みをされおいる田䞭先生ですが、最埌に、挫画家田䞭圭䞀ずしおの今埌の展開に぀いお教えおください。

僕が今52歳だから、健康にペンが握れるのはあず20幎なんですよね。土日しか描いおないから、蚈算するずあず単行本15冊しか死ぬたでに出せないな、ず最近考えおいたす。぀たり、残された時間ず描ける䜜品数は限られおいたす。なので、山のようにある「やりたい䌁画や䜜品」の䞭から「䜕を諊めお、䜕をやるか」を考えなきゃいけない歳なんですよね、52歳っお。これたで枩めお実珟できおいない䌁画の䞭で早めに着手しないずダメなものを、優先的にやっおいきたいず思っおいたす。ここ2、3幎はそこに力を泚ぎたいなず。さっき蚀ったむンタラクティブな挫画もその1぀なのでぜひ実珟したいですね。