文部科学省は1日、「学生の就職・採用」に関する調査の結果を発表した。同調査は7月14日~29日の期間、全国の国公私立大学・短期大学及び高等専門学校を対象に実施。1,018校より回答を得た。
46%の大学が「後ろ倒しで支障がある」
「2015年(平成27年)3月卒業・修了予定の学生就職活動の期間」については、前年度と比較して「あまり変化はない」(78.7%)が最多だった。
「就職・採用活動による学事日程への影響」について、来年度(2016年卒)は「支障が増えそう」「支障が生じそう」との回答が45.9%に達した。「支障は減りそう」「支障はあまりなさそう」は39.2%と、大学ごとの状況が大きく別れた。
「就職・採用活動が及ぼす学事日程への具体的な支障」については、「授業への出席状況の悪化」が81.0%で突出。他には「卒論・修論指導がしづらくなった」(27.4%)、「試験の日程に支障があった」(13.1%)となった。
「就職のために留年した学生の数」については、「不明」との回答が64.2%を占め、正確な実態をつかめていない大学等が多い。大学が把握できている限りにおいては、「減っている」(12.7%)が「増えている」(2.1%)を大幅に上回った。
スケジュールの見直しは?
就職・採用活動時期の後ろ倒しに向けての学事日程の見直し状況について、「前期・春学期試験日程を見直す必要はない」は74.6%。「見なおした(見直す予定)」(15.6%)を大きく上回った。
「大学院入試の日程」についても「見なおす必要はない」(59.5%)が「見なおした(見直す予定)」(5.7%)の約10倍となった。