マイナビは、2015年春卒業予定学生を対象とした、企業の採用状況と学生の就職活動状況、内定状況をまとめた「2014年度就職戦線総括」を発表しました。最終回となる第4回では、2016年卒の就職活動について、採用活動時期変更の影響などをご紹介します。

※主な調査資料は「2015年卒マイナビ企業新卒採用予定調査」「2015年卒マイナビ内定者意識調査」「2015年卒マイナビ大学生就職モニター調査」など。

2016年卒の採用時期は、日本経済団体連合会が発表した「採用選考に関する指針」に伴い大幅に変更されます。同指針によると、「広報活動開始」は3月1日以降、「選考活動開始」は8月1日以降開始することが明言されています。学生への影響はどうになるのでしょうか。

理系学生は就活か院試かを選ばなくてはならない

このたびの変更に伴い、大きく影響を受けると予想されているのが、理系の学生・院生です。選考活動が開始される夏は、卒業・修士論文のための実験や中間発表、学会が集中します。

また、大学院の進学試験も同時期に実施される予定となっています。これまでは、4月頃に就職活動を行い、内々定を保持した状態で夏の大学院進学試験を受けるという形式が一般的でした。しかしながら、2016年卒の学生は、試験勉強と平行して就職活動を行わざるをえないことになると予想されています。

理系学生への影響

公務員試験日程ともバッティング

地方を中心に、民間企業と公務員とのバッティング増加が予想されています。国家公務員総合職の試験日程は、2016年卒の就職活動時期変更に伴い、1カ月ほど後ろ倒しとなります。また、一般職試験(大卒程度)と専門職試験(大卒程度)の最終合格発表日も若干後ろ倒しと発表されています。

地方公務員の日程はまだ公表されていませんが、若干後ろ倒しとなると考えられます。公務員試験の申込者数は国家公務員(院卒者・大卒程度)で約9万人。地方公務員も都道府県の行政・事務系だけでも3.6万人であり、今回の変更が就職環境に与える影響は大きいでしょう。

公務員試験の日程

企業側もスケジュール変更に伴う課題が山積みに

企業は、2016年卒の採用活動において「選考期間の短縮」「競合企業との採用争奪戦激化」「学業や通常業務との重複」に留意する必要があります。以下は2016年卒の採用に関する企業側の課題をまとめた表です。

採用時期期変更で想定される企業側の課題

2016年卒の採用活動は、公務員試験、大学院進学試験、教員採用試験などとスケジュールが重なることが予想されています。また、8月に大手企業の選考が集中することで、特定の学生に内々定が集中し、内定辞退率の読みが困難になるでしょう。選考開始から内定式までの時期は2カ月に短縮されるため、追加募集の期間短縮も考慮しなくてはなりません。

2016年卒の就職活動では、学生・企業ともにスケジュールの過密化への対応策を練る必要がありそうです。