ユースキン製薬と医学博士の野村有子氏はこのほど、2014年2月6日~20日にかけて手荒れに関する共同実験を実施し、その結果を明らかにした。

蛍光塗料を混ぜた保湿剤を普段通りに使用してもらい、ブラックライトを当てた画像。右はしっかりハンドクリームがぬれている例、左は中程度以上の手荒れをしている人のぬり方の例※

まず、中程度以上の手荒れの症状がある32名を対象に、ハンドクリームのぬり方について調査した。ボディーペイント用の蛍光塗料を混ぜた保湿剤を使用してもらい、その後にブラックライトを当ててぬれた状況を確認したところ、94%がきちんとぬれていないことが明らかとなった。荒れやすい関節や指の間がしっかりぬれていないだけではなく、全体的にぬる量も少なかった。

そこで、手荒れの症状を持つ男女8名を対象に、ひび・あかぎれの治療効果のあるビタミンE入り保湿剤の量とぬる部位、マッサージ方法、患部の重ねづけについて指導を行った。すると、実験開始4日目には症状の改善が見られた例もあり、2週間後にはほぼ全員の手荒れが改善するという結果になった。

正しいハンドクリームのぬり方で症状が改善した例※

同社によると、手荒れの重症化を防ぐためには、ハンドクリームの使い方がポイントだという。使用する量が足りないと、ぬったつもりでもきちんとぬれておらず、症状が改善しない場合もある。使用量の目安は、人さし指にクリームをのせた場合は、指先から第1関節まで。症状がひどい場合は、指先から第2関節までの量をたっぷりと使用することが大事だという。

左: ハンドクリームの使用量の目安(指先から第1関節まで) 右: 手の甲を使ってぬると使用感が高くなる※

また、ハンドクリームをぬる部位は、手荒れしやすい「手の甲」。ハンドクリームが苦手な人は、その理由として手のひらや指先のべたつきを挙げることが多いが、手の甲にぬることでべたつきが減り、使用感もアップする。

ぬり方は、まず手の甲にクリームをのせ、両手の甲を重ねて少しずつ伸ばしていく。次に手のひらを使い、全体にクリームを伸ばす。指は、「付け根から指先に向けて引っ張るように1本1本にクリームを伸ばしていくことが大切」とのこと。爪の周囲や乾燥しやすい指の間なども、忘れずになじませていく。

また、荒れている場所や関節部分は「重ねぬり」をすると、さらに効果が高まる。指の第1関節と第2関節にクリームを新たに少量つけ、反対の手の親指を使って関節にクリームをなじませる。最後に手袋をはめると、保湿効果がアップするという。

※画像はユースキン製薬提供