タレント・俳優のビートたけしが、22日放送のTBS系ニュース番組『新・情報7daysニュースキャスター』(毎週土曜22:00~23:24)で、今月10日に亡くなった俳優の高倉健さんの人柄が伝わるエピソードの数々を披露した。
高倉さんとは、1985年公開『夜叉』、遺作となった2012年公開『あなたへ』で共演したビートたけし。初対面は、『夜叉』でロケ先の福井を訪れた時の駅のホームで、雪が降るなか高倉さんが出迎えて「僕の映画に出てくれてありがとう」と花束を渡してくれたという。たけしは「参っちゃったなと思って」と当時を振り返った。
翌日の撮影では、差し入れを持ってきてくれた高倉さんに「座ってください」とたけしが言うと、「みんなが働いている時に座れません」と断ったそう。その話が広まり、現場で座れなくなった高倉さんは「たけちゃんのせいだよ」と言ったという。そのため、高倉さんも座るという証拠として、高倉さんが座ってたけしが立っている写真を撮影。「タケちゃん 僕だって座ります」と直筆コメントも書かれたその写真をスタジオで披露した。
また、高倉さんが銀座で車を止めていた時に、タクシーと間違えて乗り込んできた酔っ払いに「日比谷まで行ってくれ」と指示され、「はい、わかりました」と運転したという仰天エピソードも披露。「そのくらいみんなに慕われる」と語った。さらに、「共演する女性がメロメロになっちゃう」と言い、「真摯でしょ。優しいでしょ。みんなほれちゃう。男のやつも」と高倉さんの魅力をしみじみと話した。
今の心境についても、「われわれの頭の中に、この人がいなくなるとは思わない。普通だったら80過ぎなんだから寿命もあるなって思うけど、そういう頭がわれわれないから、突然という感じがある」とコメントし、「妙なショック」と無念さをにじませた。