ルネサス エレクトロニクスは29日、下記のとおり早期退職優遇制度を実施すると発表した。

ルネサス エレクトロニクスでは、同社グループの連結売上高および営業利益は改善しているが、事業環境の変化に対する柔軟な対応や安定的な事業運営を図るためには、さらなる収益性の向上が必要であると説明。

同社によると、同社グループは、2013年10月30日に、確実に収益をあげる企業体質を目指し、「変革プラン」を策定し、「構造改革による利益率の改善」を実行するとともに、「事業の選択と集中によるさらなる利益成長」の実現に取り組んでいる。

具体的には、事業環境の変化に柔軟な対応ができるよう、生産構造改革を推進することに加え、注力する事業ドメインに合わせた業務効率の向上や意思決定の迅速化を目的とした設計・開発拠点の再編などを推進。また、これらの推進にあたり、従業員の能力開発や組織活性化の観点から、人材の採用・処遇・育成および成果主義の徹底など、人事処遇制度の改訂も実施しているという。

今回、前述の「変革プラン」の方針や諸施策に沿えないと考える社員や設計・開発拠点の再編などに伴う拠点異動が困難な社員の退職や再就職の支援などを目的として、早期退職優遇制度を実施する。

(※高崎事業所への転勤困難者を対象とした早期退職優遇制度については、2014年8月27日に「早期退職優遇制度の実施結果に関するお知らせ」で公表した通り、9月30日付けで実施済み)

早期退職優遇制度の概要

  • 対象者 : 同社および国内関連子会社の35歳以上の社員ら(なお、拠点再編に伴い、居住地の変更が必要になる社員については年齢を問わない)

  • 募集人員 : 1,800名程度

  • 募集期間 : 2014年12月10日から同年12月19日まで(予定)

  • 退職日 : 2015年1月31日

  • 優遇措置 : 通常の退職金に特別加算金を加算して支給する。また希望者に対し、再就職支援サービスの提供を行う

今後の見通しについて同社では、今回の早期退職優遇制度の同社連結業績見通しへの影響は、29日に「業績予想のお知らせ」で公表した2015年3月期の第3四半期連結業績予想に、応募人員を想定し織り込み済みとしている。