妻ののりこさん(旅行会社マネージャー/40歳)と夫のユンさん(42歳/旅行コーディネーター)

世界の国際結婚カップルさんを取材する本企画。今回はベトナム・ホーチミン市に暮らす旅行業に携わるご夫婦です。ベトナム人の夫ユンさん(42歳)と日本人の妻のりこさん(40歳)は、共働きしながら8歳になる愛娘を大事に育て、笑顔の絶えない温かい家庭を築いています。

■ふたりのなれそめと、結婚して何年目なのか教えてください。

前の職場である日本語学校で、生徒募集の勧誘を行っていた際、そこに偶然通りかかった夫と出会いました。10年以上前のことで、当時はまだ英語をうまく話せるベトナム人は少なかったため、英語が達者な夫と話が弾み、次第に仲良くなっていきました。なぜだか分かりませんが、お互いが自然体でいられる間柄で、その後結婚。今年で8年目になり、8歳の娘が1人います。

■日本の結婚と比べ、特別で驚くようなことや、独特な風習はありますか?

私たちは結婚式を挙げていませんが、ベトナムにも結婚式や披露宴があり、どちらかと言えば感覚的にも日本と似ています。しかし、披露宴は日本よりもカジュアルで、知らない人でも飛び込み参加OK、式の後半はステージを使ったカラオケ大会のようになりますので、お祝いの席ということもあり、かなり気軽な雰囲気です。

ところが法事など、厳粛な場に親族一同が集まる場合は日本よりも厳しいところもあります。私は外国人ということで特別扱いされることが多いのですが、たとえば男女で食事を取る場所や座る場所が違ったり、男性が式の後、飲んだり食べたりする際も、女性はその準備のため台所で黙々と作業を行うなど、昔の日本にもあったような習慣が根強く残っています。

家族の足はオートバイ、1台のバイクにまたがり、スーパーやデパートへみんなで買い物に出かけることも

■世帯年収や夫婦の内訳などさしつかえなければ教えてください。

収入に関しては、ベトナムでの中流、といったところでしょうか。子どもが小さく、お互いの仕事も忙しいため、頻繁に旅行はいけませんが、年に1度ほど日本の妻の実家へ帰省することが家族旅行になっています。

■家計はどちらが管理していますか?

食費や電気代、水道代など、日々の生活にかかわる家計は私(夫)が、家賃などは妻が管理しています。ベトナムは比較的電気代が高いので、こまめにスイッチをオフにするなど、節電には心がけています。

■どんな家に住んでいますか?

賃貸の2階建ての一軒家です。間取りは1階がリビング、キッチン、2階は子ども部屋兼寝室です。市内中心部までオートバイで5分ほどの立地ですが、住宅街なので近隣の住民とのつきあいもあり治安が良く、屋台なども多くあるため、生活に不便を感じることはありません。

住まい近隣の風景

■家事はどのように分担していますか?

お互い仕事を持っているので、できる人ができる時にするようにしています。母と同居しているので、母が家事を手伝ってくれる時もあります。

■ちなみに、昨日の晩ご飯は?

晩ご飯はベトナム料理だったり日本料理だったりと、仕事の都合や誰が作るかによって変わりますが、朝は近場の行きつけのお店で、麺料理を買ってきて食べることが多いです。このあたりは屋台や外食文化が豊かなベトナムの便利なところですね。今朝の朝食は、米麺ブンに肉団子などが入った「ブンモック」。さっぱりとした味で、朝食にぴったりです。

食事シーン

ある日の朝食「ブンモック」

■お互いの好きなところは?

妻:優しくて明るく、まじめなところ。

夫:やさしくて、まじめで包容力がある。

■逆に嫌いなところは?

妻:まじめすぎる、ちょっと気が短い。

夫:寝起きがわるいところ(笑)

■結婚生活が長続きする三カ条を教えてください。

  1. 相手を受け入れる。

  2. 何事も後回しにせず、よく話し合う。

  3. 褒めることや感謝の気持ちを伝えることを忘れない。

育った環境も違いますし、お互いにそれぞれの考え方を持っている人間なので、それを踏まえた上で理解しようとすることが重要だと思います。

ユンさん、のりこさん夫妻と娘さん、ユンさんのお母さん、4人家族揃って

■将来の家族の夢は?

お互いを思いやり、いつでも笑っていられるような家族 になりたいですね。