帝国データバンクは15日、「海外進出に関する企業の意識調査」の結果を発表した。
現在の状況を見ると、生産拠点や販売拠点など直接的な海外進出は14.7%、業務提携や輸出など間接的な海外進出は18.8%で、計27.0%の企業が海外に進出。一方、海外進出していない企業は71.1%だった。
大企業ほど海外への進出割合は高く、業界別では『製造』(42.8%)と『卸売』(31.2%)が突出。直接進出している企業の事業内容を見ると、「現地法人の設立」が最も多く、以下、「生産拠点」、「販売拠点」と続いた。
直接進出企業のうち、中国に進出している企業は65.0%。中国進出で重視する点は、「生産拠点」と「販売先」が拮抗していた一方、政治的な関係悪化で進出しないという意見もあった。
直接進出企業のうち、39.4%が「撤退または撤退の検討あり」と回答。撤退または撤退検討時に直面した課題は、「資金回収の困難」「現地従業員の処遇」が多かった。
今後重視する海外進出先を聞くと、生産拠点は「ベトナム」(10.9%)、販売先は「中国」(12.2%)が1位。業種別に見ると、ベトナムは「家具類小売」「繊維・繊維製品・服飾品製造」「繊維・繊維製品・服飾品卸」が、中国は宝飾品などの「その他の小売」「電気機械製造」「化学品製造」が上位に入った。このほか、生産拠点・販売先ともに上位10カ国は米国を除き全てアジア諸国が占めた。
調査期間は2014年9月16日~30日、有効回答企業数は1万968社。