JR西日本は、強風による運転見合わせや徐行が多発している湖西線志賀~比良駅間(約2.5km)に防風柵を設置すると発表した。線路沿い山側にレール面から2mの高さまで柵を設置し、比良山系から吹き付ける強風を約6割軽減する。
湖西線では2008年12月に比良~近江舞子間、平成2012年2月に近江舞子~北小松間へ防風柵を整備し、一定の効果を上げてきたものの、依然として強風による運転規制がたびたび発生していた。今回、防風柵を志賀~比良駅間まで延長することで、湖西線の防風柵は志賀~北小松間の約6.7kmに延びる。2016年1月完成予定。
防風柵延長後は、当該区間で山側からの強風に対する規制値を引き上げ、現行で風速20m以上で徐行、25m以上で運転見合せとしているのを、風速25m以上で徐行、30m以上で運転見合わせとする。これにより、志賀~比良間での運転見合わせ時間はおおむね3分の1以下になると想定されている。
これに合わせて、強風が多発する志賀~北小松間で運転見合わせが発生した際に備え、和邇(わに)駅に列車の折返し設備を新設する。現在、同区間での運転見合わせ発生時には京都方面から堅田駅で折返しとなるが、完成後は堅田駅から2駅先の和邇駅までの運転が確保できるようになる。2019年春完成予定。