総合地所はこのほど、同社が埼玉県蕨市で開発する新築分譲マンション「ルネ蕨ガーデンシティ」に関して、埼玉県蕨市と「コンパクトシティ蕨」将来ビジョンの推進に関する官民連携協定(マンション建設に係るまちづくり協力協定)を締結したと発表した。
防災・子育て・住環境・コミュニティに関し協力協定を策定
同協定は、「安心とにぎわい みんなにあたたかい 日本一のコンパクトシティ蕨」の実現に向け、「みんなで未来の蕨を創る」 をまちづくりの理念として推進する蕨市と、「街と暮らしと未来のために」を企業スローガンに掲げ、地域・市民に貢献するマンションづくりを目指す総合地所の理念が融合したもの。行政による市政運営指針の趣旨を、民間の分譲マンション開発事業者が反映し事業を展開するという取り組みで、今後の官民連携事業のモデルを目指したという。
協定の概略としては、「ルネ蕨ガーデンシティ」にて、「防災」「子育て」「住環境」「コミュニティ」の4つの分野において、蕨市と締結した協力協定に基づいた事業計画を策定。「官」「民」の連携協力により「コンパクトシティ蕨」将来ビジョンに掲げるまちづくりの推進に寄与するマンション計画とすることを目的に協力する。
防災設備は「地域のインフラ」に
「防災」への取り組みとしては、非常時のために、ライフラインの復旧までに必要な、防災用設備、防災用備蓄を常備。防災設備は、非常時に周辺住民とともに利用する「地域のインフラ」とする。敷地内に防災用井戸を掘削し、1日最大約1,600人分の非常用飲料水を生成する非常用飲料水生成システム「WELL UPミニ」を設置。また、非常用マンホールトイレを設置し、非常時には敷地内のマンホールのフタを外して簡易トイレとなる。敷地内にあるスツールは、災害時には腰掛け板を外すだけで、炊き出しかまどとして利用可能。電源供給停止時でも点灯可能なソーラー街灯、防災用備蓄倉庫も設置する。
「子育て」への取り組みとしては、敷地内に認可保育所を誘致・設置。待機児童の解消に寄与する。1階に1歳児~5歳児までの保育を受け入れる認可保育所が入居予定で、一時保育事業も実施予定(蕨市と協議の上、決定)。地域子育ての拠点として、地域交流・子育て支援のイベントも開催予定だという。また、蕨市の指導により「埼玉県子育て応援マンション」の認定を取得。マンションの住戸内、共用部などの仕様や子育て支援サービスの提供など、ハード・ソフトの両面において子育てに配慮したマンションを埼玉県が認定する制度で、蕨市初の認定となる。
「住環境」への取り組みとしては、ランドスケープデザイナーに「DAIKANYAMA TーSITE」を手掛けたことで知られる、古内時子氏を起用。敷地の外周を取り囲む約3mの歩道空間、約400平方メートルの広大な緑地空間を設け、緑豊かな環境整備に寄与する。また、道路に囲まれた事業用地の外周を、歩道拡幅用地として提供。風合いあるインターロッキング舗装を採用し、市有地の歩道にも植栽・樹木を取り入れる。住戸は全戸68平方メートル以上の専有面積を確保し、先進の住宅設備を設置。収納力やフレキシビリティにもこだわり、快適な暮らしをサポートする仕様とする。
「コミュニティ」への取り組みとしては、全入居世帯が町内会に入会し、地域コミュニティの一員となり、地域コミュニティの形成、活性化に寄与。緑地スペースの一部は、周辺住民も利用できる開放スペースとし、入居者、周辺住民が集える憩いのコミュニティ・スペースとするほか、敷地内に蕨市および地域住民が利用できる広報版を設置する。
物件の場所は埼玉県蕨市北町1丁目3418-1他(地番)。総戸数164戸。間取り3LDK・4LDK、専有面積68.20平方メートル~84.94平方メートル(70平方メートル台中心)。販売価格は未定。建物竣工は平成27年9月上旬予定、入居は平成27年9月末予定。