JR北海道は、711系電車が今年度末で引退するのを前に、711系に乗車するツアーを企画し、記念乗車券・記念入場券も発売するなど記念企画を実施する。

函館本線を走る711系(先頭3両はS114編成)の普通列車

711系は函館本線小樽~滝川間が電化開業した1968(昭和43)年に登場した北海道専用の電車。北海道の国鉄で初めての電車として活躍し、一時は札幌~旭川間の急行「さちかぜ」「かむい」に使用されたことも。現在は函館本線の一部の普通列車に使用されているが、733系3000番台の投入などにより、今年度末までに全車営業運転を終えることが決まっている。

記念ツアーは、「711系国鉄形電車で行く道央縦横断の旅」と題し、10月5日から1泊2日の行程で実施。旭川駅を起点に、小樽駅、室蘭駅、北海道医療大学駅を経由して旭川駅へと、道央圏を十字に移動する列車の旅だ。1日目の桑園~札幌間では、函館本線から札沼線(学園都市線)への渡り線を通る通常とは異なるコースで走行するという。

当日はデビュー当時のえんじにクリーム色の塗色を再現して運行する予定で、専用ヘッドマークやエンブレムも掲出。参加者には硬券タイプの記念乗車証と、711系を刻印したオリジナルバゲージタグを乗車記念としてプレゼントする。旅行代金は旭川駅発着2万6,800~2万7,800円、札幌駅発着2万2,800~2万円3,800円。参加申込みはJR北海道のツインクルプラザ、本州内のJR北海道プラザ、およびツインクルデスクにて受け付ける。

記念入場券は、札幌駅や旭川駅をはじめとする函館本線・千歳線・室蘭本線・札沼線の29駅で9月13日から販売開始。全駅の分をそろえると、すでに廃車になった編成を含む711系100番代全編成の写真を集めることができるという。各駅1,000枚限定で、1枚170円。

記念乗車券は10月4日、札幌駅にて発売される。711系の中でもとくに人気の復刻塗装編成(S110編成・S114編成)の写真を使用した札幌発旭川行・小樽行の片道乗車券のセットで、価格は1セット3,130円。1,000セットの限定発売で、購入特典として小樽~滝川電化記念デザインを復刻した専用乗車券袋が付く。