11月15日公開の映画『紙の月』の完成報告会見が21日、都内で行われ、主演の宮沢りえをはじめ、大島優子、小林聡美、吉田大八監督、原作者の角田光代が出席した。

映画『紙の月』の完成報告会見に出席した宮沢りえ(右)と大島優子

本作は、2011年に映画化された『八日目の蝉』をはじめ、女性を中心に人気を誇る直木賞作家、角田光代の長編小説『紙の月』を、『桐島、部活やめるってよ』の吉田大八監督が映画化。平凡な主婦で銀行の渉外係を勤める梅澤梨花(宮沢りえ)が、巨額な横領事件を巻き起こす。

映画の主演は、2007年の『オリヲン座からの招待状』以来、7年ぶりとなる宮沢。「7年間さぼっていた訳ではなく、舞台を中心にお仕事をしていました。そろそろ映画をやりたいな~と心の中で思っていた時にこの映画のお話をいただきました。衝撃的なシーンもあり、今まで自分がやったことのない役で、見たことのない自分に出会いたいと思って受けさせてもらいました」とオファーまでの経緯を説明しながら、「案の定、見たことのない自分の顔があって衝撃的でしたね」と今まで演じたことのないキャラクターに驚いた様子だった。

そんな宮沢扮する梅澤の同僚、相川恵子役を演じた大島は「先輩方のお芝居を間近に見れて、その空気とか芝居への取り組み方や姿勢を勉強させてもらい、感化されるように緊張しながら芝居をさせてもらいました」と先輩女優たちに敬意を表し、吉田監督の演出には「目線一つにしても手の高さにしても、一つ一つ伝えて下さる時に普通の声で喋ると思いきや、ボソボソと喋るんです。それがす~っと耳に入ってきて心の中に落ちるので、それを意図しているのか本能的にしているのか、『ズルい男性だな~』と思いました(笑)」と話していた。映画『紙の月』は、11月15日より全国公開。