--今回の歌のテーマである「働くお母さん」については、どんなイメージを持っていますか?
山崎さん「僕も子供が生まれてから、子育てしながら働くってすごく大変なんだな、と思いましたね。女性はやっぱり社会進出してからの"両立できるのか"というプレッシャーもあるし、周りの目もあるでしょうし、ストレスがたまることも多いんだろうなと思います」
「働く」ということへのスタンスは?
--山崎さんの周りに「働くお母さん」はいますか?
山崎さん「近所に保育園や幼稚園があるので、送り迎えに来る方をよく見かけます。自転車で急いでね、子供のところまで行くんですけど、何せあんまりにこにこしている人がいない。ちょっとこう、疲れている感じの方とか、険しい顔している方とか、よく見かけます。そういうお母さんへのエールもありますね」
--「働く」ことについて、山崎さんご自身は、どういうスタンスでお仕事にむかわれてるのでしょうか?
山崎さん「そうですね、僕は言ったら技術職で、作家と演奏と兼ねるという特殊な職種なので、働くというのはどういう時ですかね…こうやって取材を受けているときとか(笑)」
--音楽をされているときはどういうスタンスですか…?
山崎さん「ギャラが発生する以上は"仕事"だと認識していますが、嫌なことはやらない。でも仕事っていやなことをやるっていうイメージあるでしょう。仕えてするものといったような…変な話、好きなことなんですが、『楽しい』とか『好き』なだけでは仕事にならない。例えば僕で言えば、体がしんどい時でもお客さんの前には立たないといけない、というのもあると思います。そのへんは仕事とどう向き合うか、ですね」
--仕事とは考えていないけど、一線があるんでしょうか
山崎さん「そうですね、あとは、損失を出さないということですね。例えば『発売延期にしない』とか、そういうところじゃないでしょうか。仕事としてのスケジューリング。他には『できない』と言わないとか。そこも土壌をきっちり整備していたら、あとはもう自分のスキルだけなので」
仕事には、ストイックさも求められる
--スキルを磨く活動には、どのようなものがありますか
山崎さん「やっぱりみなさんが知らない間に練習はしてますね。例えばクラシックの方と仕事していると、1日3時間くらいは演奏する時間を持っているんです。そういう環境にすることも仕事の一環なんですね」
--意識して練習の時間を持つというわけですね
山崎さん「そう、アドリブ任せにしないというか。これだけの時間はちゃんと練習しようという意識が、『これで食べている』ということに含まれているわけです」
--今までに仕事で接した方から影響を受けたというのはありますか。
山崎さん「ドラムの巨匠で山木秀夫さんと言う方がいらっしゃいますが、この方はすごくいろんな方のツアーに出て、引っ張りだこのドラマーなんです。でもやっとその仕事が一段落ついてひとこと言ったのが『やっと練習できる』だった。そういうことなんだろうなあと思いました」
--日々の鍛錬が…
山崎さん「難しいですけどね。ただ、どこかストイックさも求められるんでしょうね、仕事というのは。時間もかけなければいけないと思うし。こなすというより、どこか入り込んでやるという。みんな、そのウェイトのかけ方をね、職種によってかわると思いますよ」
--山崎さんのやり方はいかがですか?
山崎さん「僕はやっぱり、リラックスを入れておくんです。視界がせまくなっているといけないなという。もうアイディアがないです…ってときは、いったんやめて、散歩したりとか。あとは昼寝もいいんですよ、頭がすっきりして。ものを考えてると眠たくなったりおなかすいたりするので。そういうときは、やっぱりボンカレーを食べます(笑)」
--ありがとうございました