映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(7月4日公開)の来日記者会見が27日、都内で行われ、俳優のトム・クルーズ、ダグ・ライマン監督、アーウィン・ストフプロデューサーが出席した。

左から、ダグ・ライマン監督、トム・クルーズ、アーウィン・ストフプロデューサー

1年1カ月ぶり、20回目の来日を果たし、26日には、1日で大阪、福岡、東京を回り日本中のファンと交流する"ループキャンペーン"を敢行したトム。会見では「昨日のことは一生忘れないというくらい、印象深い経験をしました」と振り返り、「来てくださった方々、本当にありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えた。そして、「日本のために作りました。日本の方とシェアすることに誇りを思っています」と、原作国・日本に対する特別な思いを語った。

ダグ・ライマン監督も「ラブストーリーがあると思うくらい、トムは日本のファンを愛しています」と言い、「最初のミーティングの時から、トムは日本の観客のことを話していました。そして、このシーンは日本ではどう受け止められるか、このユーモアは日本人に伝わるかなど、常に日本の観客を意識していました」と、トムの日本への愛を語った。

監督はまた、桜坂洋氏の原作小説について、「とりわけ惹かれたのはラブストーリーの部分。トムは大スターであり、超能力を持っている役なので、それに匹敵、さらに超えるような女性のキャラクターを描かなければならない。小説にそういう女性がいて、気に入ったんだ」と述べ、「2人のラブストーリーに集中して描きたいと思った」と狙いを語った。

トムも「本当に独創的なラブストーリー。主人公はあくまで2人の男と女で、2人のたどる旅が物語の根幹」と説明。そして、独創的ということは「描くのが難しいということ」だと言い、「時間をかけて役作りをしましたが、ダグ・ライマン監督はいつも、強い女性を出し、ユニークな役を作られている役作りの名手ですから、非常にいい監督に恵まれた。彼の映画は大好きです。キャラクターのディテールがよく描かれていて」とダグ・ライマン監督への信頼を述べ、「この素材をダグとやるということが意味のあることでした」と語った。

さらにトムは、相手役のエミリー・ブラントのことを「ものすごい才能がある。役柄の幅が広く、知的です。人間的でチャーミングですし」と絶賛し、「キャストに決まった時、これでいい映画ができると強い自信が持てました」とコメント。また、スタント未経験だった彼女の演技は、ハードな訓練を乗り越えた結果だと言い、「『無理なことをさせられていない?』と聞いたら、涙を浮かべて『重たい』って。機動スーツは、冷蔵庫を担いでいるというくらい重いんだ」と、過酷さが伝わるエピソードを明かした。そして、見事なスタントを披露するまでに成長した彼女を「女優として素晴らしい仕事をしました。感謝したい」とたたえた。

トムは、会見の最後に改めて、「ご歓待に感謝します。いつもいつも温かく迎えてくれて、今回はそれにも増して素晴らしい旅でした。今回のことは忘れません」と感謝。「すぐたちますますが、さよならではありません。またすぐ会いましょうということでご解釈ください。ドウモアリガトウ!」と呼びかけた。

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