女性にとって憂うつな"生理"の期間、心身ともに辛い時期ですよね。出来ればいつもと同じ生活をおくりたいけれど、無理をするとさらに身体の不調を招くこともあります。上手にお付き合いをするためにも、「生理」をもう一度見直してみませんか?
生理中の子宮をいたわる3つのポイント
生理の仕組みのおさらいをしてみましょう。生理中は、子宮の中で不要になった子宮内膜がはがれ落ち、出血とともに身体の外へ出そうとして子宮が収縮したり、周りがうっ血したりしています。また、代謝が落ちて免疫力も下がっているので、菌に感染しやすくなっています。生理中は、ただでさえ頑張っている子宮に、それ以上無理をさせないこと、清潔に過ごすことをオススメします。また、生理中の子宮をいたわるポイントは次の3つ。
・服装:必要以上な薄着や、過度な締め付けのある下着や服は、冷えや血行不良になり生理痛も強くなるので、避けた方がベター。冷房の効いた場所では、下腹部や腰を温めて。
・運動:激しい運動は、子宮に圧力や衝撃を与え出血量が増える原因に繋がることも。軽い運動なら血行を促進するのでむしろオススメです。ただ、水泳は身体を冷やすだけでなく雑菌による子宮への感染も起こしやすくなるので、避けた方がいいでしょう。
・セックス:生理中は特に感染しやすいことからも出来れば避けた方がいいでしょう。また、うっ血した場所に刺激を加える行為は、子宮にとってつらいもの。生理痛をガマンしながらのセックスは二人にとってよくないものでは。
生理中ためらいがちな入浴ですが、身体を温めることで生理痛を緩和させたり、気分をリラックスさせてくれたりするので、実はオススメです。お風呂の中では水圧がかかり出血はしないとされていますが、経血の量が多いとお湯から出た瞬間に漏れてしまうこともあるので、入浴は家族が入り終わったあとにするなど配慮して。また、喫煙は血管を収縮させますし、飲酒は出血を促進させますので、なるべく控えましょう。
生理が終われば、その後は1ヵ月の生理周期の中でも一番元気に輝ける時期がやってきます。それまで少しの辛抱です。子宮を大事に過ごしましょう。
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善方裕美 医師
日本産婦人科学会専門医、日本女性医学会専門医
1993年高知医科大学を卒業。神奈川県横浜市港北区小机にて「よしかた産婦人科・副院長」を務める。また、横浜市立大学産婦人科にて、女性健康外来、成人病予防外来も担当。自身も3人の子どもを持つ現役のワーキング・ママでもある。
主な著書・監修書籍
『マタニティ&ベビーピラティス―ママになってもエクササイズ!(小学館)』
『だって更年期なんだもーん―なんだ、そうだったの?この不調(主婦の友社)』
『0~6歳 はじめての女の子の育児(ナツメ社)』など