俳優のニコラス・ケイジが、愛娘の命を奪われた父親の復讐劇を描いた主演最新作『トカレフ』の6月7日公開を前に、作品の魅力や撮影の裏話について語った。

『トカレフ』で主演を務めるニコラス・ケイジ

本作は、ソビエト製の拳銃"トカレフ(TT-33)"によって何者かに娘を殺害された父親の復讐劇を描いたサスペンスアクション。ニコラス・ケイジ演じる父親ポールの、娘への愛、そして復讐に燃える姿が描かれる。50歳を迎えるニコラス・ケイジは、ガンアクションだけでなく、ナイフを使ったバトルアクションやカーチェイスなどに挑戦し、年齢を感じさせない動きを披露している。

ニコラス・ケイジはまず、「とても意味のある作品だと感じた。銃や銃犯罪について様々な議論が交わされる現代社会において、とてもセンシティブで関係の深い問題だと思ったんだ」と脚本を読んだ感想を語り、「自分自身を表現できると思ったし、色々な議論を生むだろうと思ってね」とコメント。そして、「この作品を撮れる人を探していたところ、パコ・カベサスが関わることになったんだ」と監督決定の経緯を説明した。

パコ・カベサス監督の才能について「『ネオンフィッシュ』を見て、パコのオリジナリティ、ユニークさ、役者の素質の引き出し方や役者との関わり方に感銘を受けたよ」と語るニコラス・ケイジは、「僕にとってもっと重要なのは、とても誠実な演技をする女優のマカレナから力強い演技を引き出していたという点だ。その決断力が好きなのさ」と絶賛。そして、「このドラマの緊張感と悲劇性に、果敢に取り組んでくれるだろうと信じていたよ」とパコへの信頼感を示した。

そして、本作で仕事を共にし「パコは広い視野を持った監督だから、とてもいいコラボレーションができたよ」と喜ぶニコラス・ケイジは、「例えば、あるシーンで『ポールは話せる状態じゃないと思う。このせりふを言うことはできないよ』と言うと、パコは『どのように復讐に走るのかを示すのに、どうしても必要なんだ』と答え、そこで『こっちのシーンで言ったらどうだ?』などやりとりが繰り広げられた」と具体例を説明。「そうやって撮影がうまく進んでいるときは、映画の魔法がかかるのさ」と自信を見せている。

なお、共演俳優は、ポールの過去を知る警察官セント・ジョン巡査役で『リーサル・ウェポン』シリーズのダニー・グローバー、ポールのかつてのギャングのボスであるオコネルで『アルマゲドン』のピーター・ストーメアが出演。監督はスペインの新鋭パコ・カベサス、撮影監督は『レザボア・ドッグス』『パルプ・フィクション』のアンジェイ・セクラが務める。

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