川崎重工はこのほど、シンガポールのカワサキヘビーインダストリーズ社(KHI-SIN)および中国の南車青島四方機車車両(南車四方)と共同で、シンガポール陸運庁からトムソン線・東地区線向け地下鉄電車364両(91編成)の製造を受注したと発表した。
川崎重工はプロジェクト全体の統括と設計、台車や主要機器の供給を担当。南車四方が完成車両の製作と工場試験・システム検証試験、KHI-SINが車両基地への搬入や納入整備・現地試験を担当するという。2018年から2021年にかけてシンガポールへ納入する予定だ。
今回、同社が受注した車両は4両編成のアルミ合金製地下鉄用電車。長さ23.6m、幅3.2m、高さ3.7mで、乗降口は片側に5カ所。最高速度は時速100kmで、最新の列車情報システムによる無人運転を行う。受注金額は約600億円。この車両が投入されるトムソン線と東地区線は、南北に点在する住宅地域や東部地区と市中心部とを結ぶ新規路線として建設される合計43kmの路線。全線が地下を通る無人運転路線になるという。