7月19日に公開されるスタジオジブリ最新作のアニメーション映画『思い出のマーニー』の追加キャストとポスタービジュアルが発表された。
先日、スタジオジブリの西村義明プロデューサーによるブリーフィングにおいて、杏奈役の高月彩良、マーニー役の有村架純というダブルヒロインが明らかになった本作。今回は彼女たちの瑞々しい演技を支えるキャストとして、杏奈の養母・頼子役に松嶋菜々子、杏奈が憧れる女性・久子役に黒木瞳、杏奈がお世話になる夫婦の妻・大岩セツ役に根岸季衣、夫・大岩清正役に寺島進、悲しみに暮れる老婦人役に森山良子、湿っ地屋敷の使用人・ばあや役に吉行和子という豪華な面々が名を連ねている。森山は、劇中歌も担当しているという。また、公開されたビジュアルは、本作の米林宏昌監督が世界観を一枚画で表現したデザインで、6月14日より全国の劇場で掲出される。
長編アニメーション映画への声優参加は初となる松嶋は、「アフレコはあまり経験がないので最初はスタジオの雰囲気にのまれて声が小さくなってしまったり、また映像のと自分の演技を合わせていくことに苦戦しました」と吐露したが、米林監督をはじめとした現場の優しくおっとりした雰囲気で緊張は和らぎ、演じきることができたという。松嶋の起用は、本作の配役の中でまず最初に決まったキャストであり、西村プロデューサーは「母としての心配と不安、同じく母としての愛と決意。今のお母さんたちに共感してもらえるであろう頼子の両面を声で表現できるとしたら、それは誰か。求めた母の声は、松嶋菜々子さんにあると感じた」と語っている。
また、『それいけ!アンパンマン ロールとローラ うきぐも城のひみつ』(2002年)のローラ姫役、『Mr.インクレディブル』(2004年)ヘレン・パー役などの声優経験がある黒木は、ジブリ作品は『風の谷のナウシカ』からファン。声優については「キャラクターに声を吹き込むと少しずつ一心同体になっていく感覚を感じられるので、声のお仕事は好き」と話し、本作を「主人公杏奈の成長物語でありながら、人間が成長する上で必要な条件の一つ"愛される事"に焦点をあてた愛の物語」と解説している。役柄は杏奈憧れの女性だが、西村プロデューサーは「大人の女性の色気、そして子どもに寄り添うような優しい声が欲しかった」と説明。昨年末の大地真央との対談で黒木の声を聞き、そこからオファーに至ったという。
『思い出のマーニー』は、英作家のジョーン・G・ロビンソンが1960年代に発表した児童文学が原作で、米林監督にとってデビュー作『借りぐらしのアリエッティ』(2010年)以来、4年ぶりに手がけるアニメーション映画。脚本は『借りぐらしのアリエッティ』で脚本を担当した丹羽圭子氏、『もののけ姫』(1997年)で作画監督を務めた安藤雅司氏、米林氏の連名で、音楽はピアニストで作曲家の村松崇継氏が担当。舞台を日本に移し、主人公アンナとマーニーの交流が描かれる。
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