講談社は7日、書籍『日銀はいつからスーパーマンになったのか』を発売する。著者はバークレイズ証券マネージング・ディレクターで日本株チーフ・ストラテジストの北野一氏。価格は1,400円(税別)。

『日銀はいつからスーパーマンになったのか』

普段は地味な一般人が超人に変身し、悪者を退治する。「アベノミクス」の物語はまさにこの形に例えられる。悪者は日銀で、必殺技は「3本の矢」だ。しかし、このような「超人バイアス」を実際の経済政策に当てはめていいのか。それは熟柿が勝手に落ちたのを「自分が木をゆすったからだ」と主張しているだけではないか。

世界経済の流れを無視して日本だけを見ていると、「株高も円安もアベノミクスのおかげ」という話になりかねない。同書は、「政府・日銀超人伝説」の正体を暴き、アベノミクスへの過剰な期待を脱し、真の意味で日本経済が浮上する方法を説くとしている。

主な内容は、「第1章 超人伝説のタネあかし」「第2章 アベノミクスへの期待と失望」「第3章 『100年に一度の危機』からの正常化」「第4章 期待はずれに終わった期待」など。

著者の北野一氏は、三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)を経て、1997年より東京三菱証券(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)にて株式ストラテジストを担当。2006年にJPモルガン証券に入社し、株式部門チーフ・ストラテジストとして活躍。2013年、バークレイズ証券に入社。著書に『なぜグローバリゼーションで豊かになれないのか--企業と家計に、いま必要な金融力』(ダイヤモンド社)、 『おじいさんは山へ金儲けに--時として、投資は希望を生む』 (村上龍氏、山崎元氏らと共著、幻冬舎文庫)、『デフレの真犯人--脱ROE〔株主資本利益率〕革命で甦る日本』(講談社)などがある。