続いて、今年10月よりテレビ放送が始まったフレッシュな『仮面ライダー鎧武』チームのあいさつが続いた。ファンからの大歓声を浴びた佐野岳は、「いやあうれしいですね!」と感激しつつ「鎧武として初めての映画で、僕ら出演者も緊張して初日を迎えたわけですが、今日はみなさんを楽しませるために頑張りますので最後までよろしくお願いします」と、鎧武一座の若き座長として全体を見据えたコメントで会場を沸かせた。

鎧武のライバル的存在・仮面ライダーバロン/駆紋戒人役の小林豊は「『ウィザード』と『鎧武』2つのチームが力を合わせ、スタッフのみなさん、応援してくださるみなさんと作り上げた映画です! この映画を楽しんで観ていただき、生涯大切にしてもらえる映画になればと思います~」と快調にあいさつするものの、後半がややグダグダになってしまい「……こういうとこでもバナナみたいにスベるんですね~」と、バナナをモチーフにした仮面ライダー・バロンに引っかけた自虐ネタを披露し、会場の笑いを誘っていた。

仮面ライダー龍玄/呉島光実を演じた高杉真宙は、女性ファンからの猛烈な「カワイイ~!」コールと喝采を浴び、少々とまどいつつも「『鎧武』初の映画で、みなさんに観ていただきうれしく思います。これからもヨロシクお願いします!」と挨拶。その初々しさに、さらなる声援が飛ぶ。ヒロイン・高司舞役の志田友美は、熱烈なファンからの声援に「ありがとうございます! こんなに名前を呼んでくれるとは思わなかったから、本当にうれしいです」と大感激。「初日ということですごくドキドキしてるんですけど、いかがでしたか? 歴代平成ライダーがたくさん出てきたり、ダンスシーンもあって、すごく迫力のある映画だったんではないかな、と思ってます!」と映画をアピールした。

クールな仮面ライダー斬月/呉島貴虎を演じる久保田悠来の第一声は「……私だ」と貴虎のクールな一言。「無事、初日を迎えましたので、その勢いでクリスマス、大晦日、元旦、三が日、何なら春休みまで、ぜひみなさん、この映画を観てください」と、劇中の貴虎さながらの軽妙なトークで、ファンの心をつかんでいた。

『鎧武』サイドのゲスト・イエヤスを演じるJOYは、敦士と同様にレギュラー出演者に負けないくらいの歓声と拍手を浴びながら「もっとちょうだい、もっとちょうだいよ! くれよ、お前らのノドの寿命をくれよ!」と、のっけからハイテンションでまくしたて「ユージじゃなくて俺にオファーがあってよかった」と、同じハーフタレントでよく間違われるというユージとの比較ネタで爆笑を誘っていた。「うれしいよ、『仮面ライダー』の映画に出られて。みんなありがとう。映画のことを広めていってね!」とあいさつした。

そして、本作の指揮をとった田崎監督は「初日からこんなにたくさんのお客さんにかけつけていただき、本当にありがとうございます。『鎧武』は『ウィザード』チームからバトンを渡してもらって、旅が始まるわけですが、『ウィザード』はこの映画をもって、いいゴールが切れたのではないかと思っています。豪華な顔ぶれのみなさんが結集し、豪華な2人のゲストを迎え、素敵な映画になりました」と自信を覗かせていた。

テレビのバラエティ番組を中心に活躍しているJOYと敦士の2人は、映画出演を機に"俳優業"にも進出か? と問われたが、JOYは「あまりタレントが役者やっていきますって言うとさ、あいつ調子に乗ったな、ってなっちゃうでしょ。コワいんだよ」と少々弱気の姿勢。それでも、ファンからの暖かい声援を受け「映画観てイケそうだった? じゃあ、やってみるよ」とまんざらでもない様子。一方の敦士は「今回、仮面ライダーに変身できると思ったら、悪役でした(笑)。いつか仮面ライダー役に呼んでいただけるように、筋トレを始めようと思います」と意欲満々。そんな敦士に、JOYは「敦士くん、バラエティ番組にブリーフ一丁で出たりするじゃん。だったら『仮面ライダーブリーフ』ってのはどう?」と奇抜な提案をするが、敦士は「それはないだろう!」と全力でツッコんだ。

さらに、舞台にはスペシャルゲストとして、映画の主題歌「TEPPEN STAR」を担当したhitomiが登場。hitomiは5歳の娘が大の仮面ライダーファンで、本人の強い希望によって主題歌を歌うことが決まったという。ママが主題歌を歌うことによって娘のテンションもあがりまくり、ママの株も急上昇中。「TEPPEN STAR」をこれからも「ライブなどで歌っていきたい」と抱負を話していた。主題歌「TEPPEN STAR」は12月18日発売。

そして、鎧武とウィザードを模した巨大羽子板を囲んだフォトセッションの後、田崎監督と奥中から白石への感謝の言葉が述べられた。これは白石だけが知らされていない、サプライズ演出。田崎監督は、次のような手紙を読み上げ、白石に感謝を伝えた。

「あなたは主役として1年以上もの間、みんなをひっぱって来てくれました。何より、晴人というキャラクターに生命の火をともし、ファンのみなさまを魅了し続けました。これこそ、この番組における最強にして最高の『魔法』であることは論を待ちません。今後、魔法の指輪をはめる機会がなくなるとしても、一人の役者として、すなわち人々の希望を守る魔法使いとして、さまざまな作品を作り続けてください」

また白石と迎え合わせに立った奥中も、感謝の気持ちを伝える。

「1年間お疲れさまでした。私は初めてお芝居の現場に立ち、わからないことだらけだったんですけど、白石くんが優しくお芝居のことから教えてくださって。初めて共演した役者さんが白石くんで本当によかったと思います。自分の役だけでなく、コヨミたち回りの人たちまで全部のキャラクターを考えてくださって、すごいなと改めて思いました。1年半もの間、ありがとうございました」

奥中は少々照れながらもしっかり感謝の気持ちを伝えると、2人の握手に合わせるかのように、観客がスタンディング・オベーション。割れるような拍手が白石に浴びせられた。これには白石も思わず目がうるんだようだった。

白石は「作品を通して希望を貰えたとか、元気が出たという、みなさんからの言葉を多く受け取りました。そういう声援は僕たちの大きなモチベーションとなりました。僕だけじゃなく、監督やキャストみんなが助け合ってきたから、こういう日を迎えられのかなと思います。僕たちはそれぞれの道に進んでいきますが、これからも応援お願いします。そして僕らに続く『鎧武』も応援していただき、これからも『仮面ライダー』シリーズが10年、20年、30年も続くようになって欲しいと、心から思っています」と語り、最後の舞台あいさつをしめくくった。

映画『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』は、現在公開中。