スウェーデンのボルボ・カー・グループはこのほど、世界初の試みにより人間が本能的に、美しい車のデザインに反応することが実証されたと発表した。

実証実験の様子

この実験は、「ボルボ・コンセプト・クーペ」の発表に合わせて実施されたもので、脳波を測定するセンサーによりイメージ画像に対する人間の反応を調べたという。

「ボルボ・コンセプト・クーペ」のオリジナルヒートマップ

ボルボ・カー・グループとEEGスペシャリストの「マインドプレイ」が共同で行い、人間の脳が車のデザインに対しどのように反応し、実際にどのような感情を引き起こすのかを分析。EEGとは、脳神経細胞内のイオン電流によって起こる電圧の変動を、頭皮を走る電気信号を通して記録するもの。

参加者は前頭前皮質の脳波を測定するドライセンサーEEGヘッドセットを装着し、目の前に表れる多くのイメージ画像を評価した。画像は、「ボルボ・コンセプト・クーペ」をはじめ、格好が悪い車や古い車のデザイン、幸せそうな表情や泣いている表情の赤ちゃん、そして美しい男女などが含まれていた。

実験の結果、人は車の形状に対して感情的に反応することが証明され、とくに男性は美しい曲線を持つ洗練されたデザインに対して、ほぼ本能的に、好感を抱くことがわかった。男性は泣いている赤ちゃんよりも美しい車の写真に強い感情を抱いたが、女性は泣いている赤ちゃんの写真に対し、男性のほぼ2倍もの強い感情の動きがあったという。