1995年に放送されたTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』以来、日本のアニメシーンに大きな影響を与えた『エヴァンゲリオン』シリーズ。TVアニメ、そして現在進行形で3作目までが公開されている新劇場版シリーズなどの原画300点を含む、総展示数1,300点以上というこれまでにない規模で作品の軌跡を追う展示イベント「エヴァンゲリオン展」が、8月7日より東京・銀座松屋で開幕した。
展示会は8月26日までの20日間の間、銀座松屋8階のイベントスペースで開催され、会場には、会場限定グッズや先行販売グッズなどを販売する期間限定の「EVANGELION STORE GINZA」も登場。初日は、会場を待つ人が100人以上列を作ったほか、約6,000人以上が来場する盛況ぶりとなっていた。
展示スペースは「第1章 終わらないエヴァンゲリオン」「第2章 エヴァができるまで」「第3章 人物・エヴァ機設定」「第4章 原画展示」の4つのエリアに分けられている。「第1章 終わらないエヴァンゲリオン」は、同シリーズへの入門的な基本情報の解説を中心に、原点となるテレビシリーズと同時期に連載を開始したコミック版の複製原画なども展示されている。
「第2章 エヴァができるまで」では、実際にアニメーションが制作される作業工程をイメージボード、画コンテ(絵コンテ)、作画、レイアウト、原画・動画と順に紹介していきつつ、背景や効果などといった点についても解説が行われている。さらにCG処理などについての展示もあり、ゾーンの最後にはここまでの流れのなかで紹介した作業から生み出された動画の上映されていた。
3つ目のゾーン「第3章 人物・エヴァ機設定」では、登場キャラクターとエヴァ各機を設定資料や原画などで紹介。このゾーンの中心には、等身大「アヤナミレイ(仮称)」フィギュアが鎮座している。最後の「第4章 原画展示」は、名前の通り、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の3作品から選びぬかれた300点のオリジナル原画の展示。新劇場版シリーズの生原画が展示されるのは、この展示会が初となっており、本展示の最大の見どころと言える。
展示ゾーンを抜けた先には「EVANGELION STORE GINZ」があり、会場限定品、先行販売品など多くのグッズが販売され、会計を待つ長い列ができていた。また、初日には「エヴァ」ファンとしても知られるタレントの加藤夏希も来場。「エヴァンゲリオン展」を見た感想を「漫画家やクリエイターを目指している人は、『エヴァ』を知っていても、知らなくても得るものがあると思うので、足を運んでいただきたいです。等身大のレイのフィギュアや膨大な数の原画からは、作品へのこだわりを感じました。私にとっての最大の見所は、レイの原画です」と感想を述べていた。
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