特撮TVドラマ『仮面ライダー』シリーズ最新作の制作発表会見が25日、都内で行われ、タイトルは『仮面ライダー鎧武/ガイム』、主人公に2011年度「ジュノンスーパーボーイコンテスト」のグランプリを受賞した俳優の佐野岳が起用されることが発表された。放送は、2013年10月6日朝8:00よりテレビ朝日系列でスタートする。
平成ライダーシリーズとしては15作目となる『鎧武/ガイム』のモチーフは「フルーツ」と「鎧」で、そのスタイルは、名前のとおり戦国武将の鎧武者。ベルト=戦極(せんごく)ドライバーを装着、そしてフルーツをモチーフとした錠前「ロックシード」をセットすることで周囲が異世界へと変化して変身、さらにはアームズチェンジしていくという。アームズチェンジには「オレンジロックシード」を使用して変身する「オレンジアームズ」、「パインロックシード」を使用して変身する「パインアームズ」などがあり、使用武器もそれぞれのフルーツの特徴を活かしたものとなる。
物語の舞台は、とある新興都市。巨大企業の"城下町"として経済的に発展してはいるものの、"城下町"ゆえの一種の閉塞感に若者たちは、ストリートダンスでうっ屈したものを発散している。その若者たちの間では、「ロックシード」で小動物「インベス」を召喚し、戦わせるというゲームが秘密裏に流行。そのインベスは、ゲーム時に開く"異世界"の扉から現れるというが、その「異世界」への扉が各地で開きはじめ、人類を脅かす危機を招くことになる。佐野が演じる主人公・葛葉紘汰/仮面ライダー鎧武は、ダンスチーム「鎧武」に所属し、他人のトラブルに首を突っ込んでは貧乏くじを引いてしまう心優しい行動家。彼は、偶然にもベルト(戦極ドライバー)を拾い、仮面ライダーへ変身。戦いに巻き込まれていくという。
制作スタッフは、脚本に大ヒットアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』シリーズや『PSYCHO-PASS サイコパス』で知られる虚淵玄氏が起用され、監督は田崎竜太氏と柴崎貴行氏(ほか)、プロデューサーはテレビ朝日の佐々木基氏、東映の武部直美氏が担当。本日の会見で佐々木氏は、本作のテーマに「仮面ライダー戦国時代」を掲げ、「戦国の世のように自分の力で運命を切り開いていく最強のライダー。そして、『仮面ライダー龍騎』や『仮面ライダーカブト』のように多人数ライダーとなります」と多数のライダーが登場することを明言。そして変身シーンについては「度肝を抜く変身。オレンジが頭の上から落ちてきて、パカッと開いて"花道オンステージ!"と鎧を纏っていく、面白要素満載の変身となっています」と解説している。
また、武部氏は脚本に虚淵氏を起用したことについて「虚淵さんは、数々のオファーがある中『仮面ライダーならやってみたい』と引き受けていただけました。その圧倒的なキャラ立てと非常にインパクトのある台詞、今回の多人数ライダーという企画にまさにぴったりではないかということでタッグを組ませていただいております」と説明し、さらに「お会いした二回目で、割と最後の方までストーリーをいただいたので、繋がる大河ドラマのようなストーリーをご期待いただければと思います」と早速、虚淵氏とのエピソードを語った。
本日の会見では、主人公を演じる佐野のほか、仮面ライダーバロン/駆紋戒斗(くもんかいと)役に小林豊、仮面ライダー龍玄/呉島光実(くれしまみつざね)役に高杉真宙、プロのダンサーを目指すヒロイン・高司舞役に志田友美、巨大企業ユグドラシルコーポレーションの要職に就く仮面ライダー斬月/呉島貴虎(くれしまたかとら)役に久保田悠来、新興都市で海賊ラジオを放送しているDJサガラ役にお笑い芸人の山口智充と、主要キャスト陣も明らかに。主題歌はバンド名を「鎧武乃風」として湘南乃風が手がけることも発表されている。
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