衣装にたずさわる仕事をしている方や教室を開きたいという方、または趣味の一環として取得されることが多いのがきものコンサルタントの資格です。どんな勉強や、どんな資格の活用方法があるのか、興味がある方は一度チェックしてみましょう。

■きものコンサルタントって、どんな資格なの?

女性の美しさ、生きがい、ライフワークのひとつである「きもの文化」の専門家に与えられるのが、「きものコンサルタント」という資格です。きものコンサルタントの資格を持つということは、一般的な資格を持つということ以上に、伝統文化の継承者や指導者としての意味や役割、装道哲学を持つ役割も求められます。

ただ単に衣装を着こなせるだけではなく、きものの裏にある歴史や文化、芸術性や女性らしい慎みなどを理解し実践することが求められ、更に国際貢献や国際交流などに資格を活用し、活躍することも期待されています。

■勉強期間はどのくらい必要?

一般の資格よりも、資格取得までにかなり長い時間がかかります。受験できる人には決まりがあり、きものの着付け指導、着装指導で2年以上の実務経験があるか、きものについて教える学校や教室の卒業生で220時間以上の教育を修了しているか、または全日本きものコンサルタント協会が、上記いずれかと同等の資格があると認めた人でなければ受験することができません。

■試験内容は?

試験を受ける前には、必ず予備講座の受講が義務付けられています。そのため予備講座にかかる日数が1日、予備講座受講と試験にかかる日数が更に1日と、計2日間かけて試験やその準備が必要となります。試験は実技試験と筆記試験の2種類があります。

■問題の出題範囲は?

筆記試験ではきものに関連した小物、きものに使われる素材の種類や知識、また服飾史の概要などが問われます。さらには仕立てや着装のポイント、きもののマナー、管理方法など、きものを扱う上での基礎的な知識が必要になります。

実技試験では、きものコンサルタントとして実務にあたる時に必要な着装の技術、また、きものコンサルタントとしての説得能力、指導能力、演出能力などが問われます。

受験資格を満たす条件を持っている方なら、比較的容易に資格取得できる内容となっています。

■きものコンサルタントの資格は、どんな時に使える?

一般的な資格のように、就職・転職活動の一環として使う資格というよりも、「きものコンサルタント」という職業につきたい人が手に入れる資格と考えた方がよいかもしれません。この資格を取得する方は職業として手に入れる方もいますが、礼儀作法を身につけるため、また着物に関わる職業に既についているという方もいます。いずれにせよ、着物にこだわりがあり、着物について深く学びたいという方にお勧めの資格だといえるでしょう。

参考サイト:公益社団法人全日本きものコンサルタント協会「きものコンサルタント」