富山地方鉄道はこのほど、東急電鉄から大型の20m級オールステンレス車両を導入することを発表した。同社の鉄道線では18年ぶりのロングシート車両だという。

東急電鉄から譲り受けたオールステンレス車両。2編成導入される予定

北陸新幹線の開業を見据え、その受け皿となる二次交通として、富山地鉄は鉄軌道の整備を進めている。今月10日には、鉄道の観光資源化に向け、ダブルデッカー8831号車(京阪電気鉄道から購入)の導入を発表。これに続き、輸送力増強のため、首都圏の大手私鉄から大型の通勤形ステンレス車両を導入することが発表された。

あわせて写真も公開されており、帯の色や車体前面に記された「8592」「8593」の文字から、東急大井町線で運用された8590系とわかる。オールロングシートの4扉車で、定員は141人。省エネ対策として軽量車体のほか、電力回生ブレーキ(ブレーキ時に発電した電気を架線に送り、他の電車に供給するしくみ)も備えた車両だ。富山地鉄では計4両(2両編成2編成)導入され、鉄道全線で運行されるという。

同車両について、「ステンレス車として車体のデザイン性にも優れ、オールステンレス製であることから腐食の心配もなく、長年にわたり活躍してくれるものと期待しております」と富山地鉄。運用開始は今年9月からを予定している。