メイクは顔だけでなく、心にも変化を及ぼすことがあります。そのサポートをするのがメイクセラピスト。「メイクセラピー検定」では、メイクセラピストとして必要なスキルを身につけ資格を取得します。

■メイクセラピー検定とは?

メイクセラピーとは、メイク技術と心理カウンセリングの手法を合わせた化粧療法のひとつです。メイクによって「なりたい自分」をつくるだけでなく、外見の変化に伴う心や行動の変化をケア・サポートします。また、顔の傷ややけどの跡などを目立たなくするなどのカモフラージュメイクも、メイクセラピーのひとつと言えます。

心に抱える自己否定感を、外見や印象の変化によって自己肯定感に変え、新しい自分の魅力を見つけられるようにサポートするのがメイクセラピストの役割と言えるでしょう。メイクセラピストは、クライアントにその場限りの変化をもたらすのではなく、「なりたい自分」を継続していけるようにサポートすることも求められます。

検定試験では、メイクアップ技術に関するものだけでなく、「メイクセラピー的心理学」「コミュニケーション」など心理カウンセリング関連の問題も出題されるので、受験に備えながらメイクセラピストとして必要な知識を習得できます。メイクセラピー検定には1級・2級・3級があり、1・2級は学科試験と同日に実技試験が行われます。3級は在宅での学科試験受験のみで、比較的気軽に受けられます。

■メイクセラピー検定の概要(内容は2013年現在のもの)

・試験開催スケジュール
3級:2・6・11月 

2級:6・11月 

1級:8・9月

・受験資格
2級までは受験資格に制限なし。

1級の受験資格:2級合格、活動報告書の提出、認定講座の受講

・試験方式
3級:筆記試験(マークシート)

2級:筆記試験(マークシート・記述式)、実技試験

1級:筆記試験(記述式)、実技試験

・試験内容(全級共通)
心理関連:化粧心理学・メイクセラピー的心理学

コミュニケーション:人間関係論

色彩関連:色彩心理学・色彩学・パーソナルカラー概論

メイクアップ関連:皮膚学・スキンケア概論・メイク理論

カウンセリング関連:カウンセリング概論

参考:メイクセラピー検定 メイクセラピー検定とは?

■どんな人が受験している?

メイクセラピーは、美容関連の場で生かされることが多いようです。そのため、美容部員や美容師、ヘアメイクスタイリスト、エステティシャン、ブライダルコーディネーターなどの仕事に就いている人が多く受験しています。また、美容関連・医療福祉関連の学校に通う学生の受験も増えています。

■活躍の場は?

メイクセラピー検定は、メイクだけでなく心理カウンセリングの知識・技術を習得することも目的としています。そのため美容業界ではもちろんですが、医療・福祉・心理カウンセリングの現場でも知識や技術を生かすことが可能です。また、メイクセラピーの講師として、就職活動中の学生向けセミナーや、企業向けのメイク講座など、幅広い活躍の場があります。