フィアット クライスラー ジャパンはこのほど、2009年4月から日本市場に導入した「アバルト」ブランド車種において、国内累計販売台数が3,000台に達したことを発表した。アバルトはフィアット社の車両をベースにスポーティなモデルを生産するメーカーで、日本でも高い支持を受けている。

「アバルト 595 コンペティツィオーネ」

アバルトは1949年、カルロ・アバルト氏によって設立されたチューニングメーカー「Abarth & C.」からその歴史が始まる。庶民でも所有できるフィアットなどをベース車両に、「マジックハンド」とよばれるチューニングを施し、1950年代後半から1960年代にかけて数々のレースで好成績を上げ、そのパフォーマンスはシンボルマークの「サソリ」とともに伝説となった。その後はフィアット傘下に入り、2007年に完全に独立したメーカーとして復活。フィアットの「500」「プント」をベースとした刺激的なモデルを発表し、いまもイタリアの名門としての輝きを放っている。

日本市場では2009年、「アバルト グランデ プント」を発売。その後、代表的モデルとなる「アバルト 500」などでブランドの認知を進め、今年はアップグレードした「アバルト595 シリーズ」が好調なセールスを続けている。日本市場におけるアバルトの販売は、2013年1~4月に前年比117%の増加を記録した。

アバルトは日本への導入当初から東京、名古屋、大阪、福岡の4拠点体制で販売を行ってきたが、昨今の成長を背景に、ディーラー・ネットワークの早急な拡充を進めている。4月には世界最大のショールーム面積を有する「アバルト横浜町田」がオープンしたのをはじめ、2013年内に14店舗を増加し、全国18店舗の正規ディーラー・ネットワークを構築する予定だ。