充実した食生活を送るためのアドバイスや食育の正しい情報を提供するのが食生活アドバイザー。1999年に開設された、この民間検定試験は、食にまつわる仕事をしている方なら気になるものではないでしょうか。そんな食生活アドバイザー検定とはどんな内容なのか、チェックしてみましょう。
■食生活アドバイザー検定って、どんな資格なの?
食生活全般について語ることができる人が認定されるものです。生活習慣や健康管理もふくめて食生活についてアドバイスでき、食品学、食文化や食習慣、衛生管理対策まで幅広く正しい「食についての知識」を伝える能力が求められます。例えば食品開発や製造現場での提案、食品販売の場で必要な食材の知識の習得、調理方法による健康管理の提案、学校での食育指導と、認定された知識の応用範囲が広いところが魅力です。
■勉強期間はどのくらい必要?
3級については、1~3カ月真面目に勉強すれば十分チャレンジできるでしょう。2級になるとプロ向けの内容が多くなるため、日頃から食にまつわる仕事をしている方で、空き時間に勉強するなどして資格取得にチャレンジするのが一般的。また別途、資格受験者向けに通信講座や短期集中タイプの講座も開催されているため、それらを用いれば合格する確率がアップするようです。
■試験内容は?
3級はマークシート式、2級はマークシートにプラス記述式の試験があります。合格基準はいずれも合計点数の60%以上とれていること。受験科目も共通で、栄養と健康、食文化と食習慣、食品学、衛生管理、食マーケット、社会生活というジャンルの中から出題されます。
■問題の出題範囲は?
3級では基礎的な内容が多くなっています。テーブルコーディネーション、魚の部位の名前、食品表示の正しい記述、アレルギー物質についてなど、身近な内容の問題が多くなっています。
2級はプロ向けの問題となっており、出題範囲は3級と同様ですが、より専門的な知識を求められる試験になっています。栄養成分の働きや、遺伝子組み換えの表示について、改正日本農林規格(JAS)法について、健康に害を及ぼす細菌やその種類についてなど、実際に食にまつわる仕事をしている方に役立つ内容の問題となっています。
■食生活アドバイザー検定の資格は、どんなときに使える?
食生活アドバイザーは知識普及のために作られた資格のため、活用範囲は幅広く、応用が利く資格なのが魅力です。インターネットの普及により情報発信手段が広がった今、飲食店の広告や宣伝をかねて役立つ情報や知識の配信を行ったり、実際に店頭で顧客への知識普及につとめてみたりするのも効果的だと思われます。食生活アドバイザー検定は、どちらかというと学生や雇用者よりも、自営業で食にまつわる仕事をしている方が実践で役立てるものといえるかもしれません。