ルウンペ(モスリン地に木綿切伏)北海道アイヌ 19世紀

日本民藝館(東京都目黒区)は4月2日~6月2日にかけて、特別展「アイヌ工芸 - 祈りの文様」を開催している。

17~18世紀に北海道とその周辺に暮らしたアイヌの人々は、天地のあらゆるものに神が宿ると考え、深い信仰に基づく暮らしの中で独特の文様を生み出した。木工品などの生活用具はもちろん、衣服や装飾品にも着用する人の無事を願う思いを込めた文様が施されている。

厳選した100点を展示

同館所蔵のアイヌ工芸資料は、アイヌ玉を中心とした小林泰一氏のコレクションも加わり、染織品・木工品・装飾品など約1,000点にも及ぶ。このほど、これら同館所蔵品と、静岡市立芹沢●介美術館(せりざわけいすけ。●は「金へん」の右に「圭」)より拝借した16点の、合計約100点を展示する。

アイヌ玉首飾り(部分)北海道アイヌ 19世紀

イクパスイ(棒酒箸)4種 北海道アイヌ 最長33.3cm 19世紀

展示品は、19世紀の北海道アイヌ「ルウンペ(木綿地に絹・木綿切伏)」、19世紀の樺太アイヌ「アットゥシ(オヒョウ地に木綿切伏)」、19世紀の北海道アイヌ「刀下げ帯(オヒョウと木綿・部分)」、19世紀北海道アイヌ「イクパスイ(棒酒箸)4種」、19世紀の北海道アイヌ「アイヌ玉首飾り(部分)」 など。

同館は、月曜休館(祝日の場合翌日休館)。営業時間は10時~17時。入館料は一般1,000円、大高生500円、中小生200円。