女優の沢尻エリカが8日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われた第36回日本アカデミー賞の授賞式に出席した。
主演を務めた『ヘルタースケルター』で優秀主演女優賞に選ばれた沢尻は、金髪を結い上げ、シースルーのドレスでレッドカーペットに登場。昨年7月に行われた初日舞台あいさつ以来、約8カ月ぶりの公の場となった。同作で、全身整形の後遺症や芸能界のストレスにより次第に精神が崩壊していくファッションモデル・りりこを演じた沢尻は、マネージャー役である寺島しのぶへの暴力シーンにも挑み、「ちょうど撮影が一年前。当時は寺島さんのほうからガツンと来いと言われていました」と振り返った。その後、寺島が当時妊娠中だったことを知り、女優魂を学んだのだという。
また、役作りのために減量をしたことにも触れ、「発狂するシーンは一日中やっているとドレスが汗でビッショリにになっちゃうくらい。自分では"発狂ダイエット"って言っていました。濃い日々を送らせていただきました」と撮影自体がスタイル維持につながったことも明かした。この日は、私物のクマのぬいぐるみ・コスモも持参。劇中にも登場しているこのコスモについて、「現場で下着というか裸というか、大体そういう格好が多かったので、現場ではこのクマを抱えて待っていたりしました」と過酷な撮影の支えとなっていたようだ。ちなみにこのコスモは、同作のエンドロールにも名を連ねているという。
沢尻にとって5年ぶりの主演作となった同作は、漫画家・岡崎京子の同名漫画が原作。蜷川実花がメガホンをとり、全身整形という秘密を抱えながら芸能界でトップに君臨するりりこが、整形手術の後遺症や恋人の別の女との婚約スクープ、トップスターの座を揺るがす後輩モデルの登場により、頂点から転落する恐怖に追い詰められていく様を描いた。