俳優の阿部寛、西島秀俊、フランスから来日したオドレイ・フーシェ監督が23日、東京・シネマート新宿にて映画『メモリーズ・コーナー』(公開中)の初日舞台あいさつを行った。

左から西島秀俊、オドレイ・フーシェ監督、阿部寛

阪神・淡路大震災後の日本をテーマに、フランス人女性記者と2人の男性との不思議な出会いを描いた本作。西島は全編フランス語、阿部は英語と日本語で亡霊という難役を演じた。セリフの習得について、西島は「阿部さんには、厳しい英語の先生がついて現場でも指導されていたんですが、 その先生はきっと阿部さんのことを好きだったんだと思います!」と暴露。「僕は阿部さんと一緒に食事に行きたかったんですが、阿部さんはいつも撮影終了したと同時に、英語の先生に拘束されて個人特訓されていたんですよ。その後は、いつも先生が神戸のジャズバーや食事に連れて行ったりして」と語ると、阿部は「僕の先生は、とてもスパルタで、発音等を猛勉強させられました」と冷静に振り返っていた。

また、本作は仏日のキャストとスタッフによる作品のため、その文化の違いに戸惑うことも。西島はそのことについて、「フランス人は食事時間をキッチリ取るので、たいていランチは 2時間休憩で、みんなワイン飲んだりしていたので、ビックリだった」と語り、阿部は「フランス人が朝晩、あいさつとしてブチュブチュキスをしていたのですが、フランス人助監督が僕にあいさつのキスをしようとしたら、周りが"日本人に対してはキスをするべきではない"というお達しが現場のフランス人たちの間に広まっていたようで、僕らにはキスをしてくれなかったのが、残念」とそれぞれエピソードを披露した。

今後の海外進出の可能性について司会から聞かれた2人。西島が「異国の文化を持つ異国の人と映画で共演するというのは、僕にとってとても刺激になるので、今後もいろんな形の映画に出演しいたい」と意欲的なコメントを残した一方、阿部は、「今回はフランス映画だったけど、僕はフランス語を話していないんですよね。フランス語話したかったな」と冗談交じりに返答。ラストはボソボソと適当なフランス語であいさつし、会場の笑いを誘った。