都会で暮らす人なら、一度は感じたことがあるであろう満員電車のストレス。外国人のみなさんはどのように感じているのでしょうか? 日本の満員の通勤電車に乗って感じたこと、また、母国でも日本と同様なのか、日本に住む外国人20人に聞いてみました。

■母国は日本ほどではないと思います(イギリス/男性/40代前半)

■缶詰めの魚みたいにギュウギュウに詰められてます。母国にもあります(タイ/女性/30代後半)

■朝からギュウギュウに詰められて電車に乗るのはおかしいと思う。母国で日本のように急激に満員になるのはストライキの時くらいです(フランス/女性/20代後半)

人口密度が缶詰のようだと悲鳴が! タイにも朝の満員電車はあるけれど、日本の電車の混雑具合には驚きを隠せない様子です。動画サイトで公開された駅員さんが乗客を車内に押し込む光景が、外国人の間で話題になりました。駅員さんだけでなく、押し込む専門の人が存在しているというのがさらに、「満員電車はクレイジー!」と感じさせるようです。

■みんなよく我慢できるなぁ! 母国は日本ほどではない。人口が少ないし、公共交通機関にお金を入れているから(デンマーク/女性/50代前半)

■かなり混みますが、みんなよく我慢できているな。ニューヨークだとあるかもしれませんが、僕の出身地には電車すらほとんどないです(アメリカ/男性/20代後半)

これはやはりもう慣れですね。もしくは心頭滅却するしかありません。デンマークの首都・コペンハーゲンは、人口やスマートな公共交通機関とならび、自転車通勤通学者が多いことも電車混雑の緩和に一役買っています。日本でも増えつつありますが、道路やそのほか施設の自転車環境が整えば、もっと本格的に自転車通勤者が増えるかもしれませんね。

■非常に混んでいて、乗っている人の健康に悪いかもしれないと思います。母国では車で通勤する人が多いので、日本のように混んでいないと思います(ギリシャ/男性/30代前半)

具合の悪いお客さまが……という車内アナウンス、よく聞きますよね。実際、気持ちが悪くなることもありますし、なにより精神的によくないです。いずれ健康を害することだってあるかもしれないです。日本でも東京などの都心部以外では車通勤が多く、日本人でも慣れない人が満員電車に乗れば、外国人のみなさんと同じような感想を持ちそうですね。

■電車はたくさん来るのに、それよりもっとたくさんの人が乗るのにびっくりした。大嫌い。母国では人があんなにくっついて乗らない(マリ/男性/30代前半)

見知らぬ人とパーソナルスペースも何も関係なく密着していると思うと、やはりおかしなことのように思えるのですが、電車は混んでいるから仕方ない、という概念があればさほど気にならないというこの不思議。

■人が多いが、電車に遅れが少ないので便利です。母国ではラッシュアワーでも、東京より電車に乗っている人が少ないと思います(ロシア/女性/20代前半)

毎朝5分、10分は遅れていますが、これは遅れているうちに入りません。それでも「この電車はただいま5分の遅れをもって……」とアナウンスが入ります。できるだけ予定通りに運行するぞ、という鉄道マンの意気込みを感じます!

■人が多いですが、みんなマナーをちゃんと守っているので平気だと感じています。母国でもあります(インドネシア/男性/30代前半)

そうですね、おおむね静かなものですね。それにしてもこちらの方、平気とは……さすがです! インドネシアのジャカルタ行きの満員電車は、日本どころではありません。車両に入りきらない人々が車両の上に登ったり、ぶら下がったり。インドの列車や、ネパールのバスなどもそうですが、とにかくすごいのです。

外国人のみなさんにもキツイと不評の満員電車。決して快適な状況ではありませんが、だからこそ思いやりやマナーを守ることが大切になってきます。便利な公共交通機関ですので、できるだけ気持ちよく利用したいものですね。