映画『リトル・マエストラ』の完成披露試写会が23日、東京・スペースFS汐留で行われ、キャストの有村架純、釈由美子、上遠野太洸、筒井真理子と雑賀俊郎監督が出席した。

映画『リトル・マエストラ』の完成披露試写会に出席した釈由美子、有村架純

映画『リトル・マエストラ』は、過疎化が進む石川県・志賀町の港町を舞台に、オーケストラを通して土地に根ざして生きている人々を描いたハートフルムービー。志賀町福浦にある数十年続くアマチュアオーケストラ"福浦漁火オーケストラ"は、漁師や町の人々がメンバーで、コンテスト優勝のために日々練習を重ねていた。そんな中、指揮者の吉川が急死し、後継者として孫娘の美咲(有村)に白羽の矢が立つ。新しい"リトル・マエストラ"の出現に、町の人々は大喜びするが――というストーリーで、映画は2月1日から全国順次公開。

釈は今月5日にテレビ番組の収録で、左足首の骨折と左ひざの靭帯を傷める全治2カ月のケガを負っており、この日はギプス姿で登場。バランスを崩してよろめき、隣の筒井に体を支えられる場面もあったが、終始笑顔を見せ「クライマックスの演奏シーンで、みんなが弾いてるのを見てたんですが、号泣してしまいました。私たちとシンクロしてしまって……。見終わった後、温かい気持ちになってくれたらうれしいです」とアピール。釈は、劇中でバイオリンを担当しており「バイオリンは初めてだったんですが、負けず嫌いなので猛特訓しました。頑張りすぎて、足をケガしちゃいました~」と笑顔でおどけてみせた。

舞台あいさつでは、N響メンバーによる弦楽五重奏の生演奏も行われ、有村の指揮のもと、劇中の演奏シーンで使用しているエドワード・エルガー作曲の「威風堂々」を観客に披露。指揮を終えた有村は「撮影中より、今の方が緊張しました。練習をみっちりやったんですけど、楽しんで出来て良かったです」と笑顔を見せると、釈は「堂々としてて良かったです」と称賛。劇中では、有村が指揮、釈がバイオリンを務めたほか、筒井がフルート、上遠野がチェロを担当しており、上遠野は「楽譜も読めなかったけど、本番はサビが弾けるようになりました」と振り返ると、有村も「振るだけじゃなくて、細かい動きがたくさんある。家で自主練して頑張りました」と話し、「それぞれに抱えた悩みはあるけど、生き生きとしている顔を見て元気になってもらえたら」とPRした。

また、釈の事務所関係者の話によると、骨折治療の経過は順調で痛みもないとのこと。現在、出演中のドラマ『コドモ警視』(TBS系で放送中)の3、4話をケガが分からないように撮影をしていることを明かした。