俳優の役所広司、大泉洋、剛力彩芽、三谷幸喜らが20日、東京・東宝スタジオにて行われた三谷幸喜監督最新作『清須会議』(2013年11月公開)の製作発表会見に出席した。

前列左から、三谷幸喜、鈴木京香、小日向文世、役所広司、大泉洋、佐藤浩市、中谷美紀、剛力彩芽、後列左から市川しんぺー、でんでん、伊勢谷友介、浅野忠信、妻夫木聡、寺島進、坂東巳之助、梶原善

同作は三谷幸喜監督作としては第6作目となり、『大根性』以来17年ぶりとなる書き下ろし小説を原案に映画化した作品。織田信長亡き後、織田家の継承問題と明智光秀の領地配分を議題に行われた、日本史上初となる"会議の席上で歴史が動いた"といわれる清須会議を三谷流の人間喜劇で描いた。三谷監督は「戦ではなくて、話し合いで歴史が動いたということに、子どもながらときめいたんです」と"清須会議"との出合いを振り返り、「最も意識したのがビジュアルです。これまで時代劇を見ていて、あまりビジュアルに凝ったものがそんなになかったのが、歴史ファンとしてはもどかしさを感じていました」と作品に込めた思いを語った。

主人公・柴田勝家を演じるのは、『THE有頂天ホテル』以来7年ぶりの三谷監督作の出演となる役所広司。その勝家と相対し頭脳戦を繰り広げる羽柴秀吉を、大泉洋が演じた。役所は役者・大泉の印象について、「お芝居のスピード、セリフの術というのが本当にすばらしい人」とたたえつつも、冗談っぽく「この映画の製作費のほとんどは秀吉の衣装にかかっているそうで(笑)。ちなみに、僕の衣装はほとんど着たっきり」と大泉を攻撃。それに対し、大泉は「このお姿の役所さんを見た時に100%負けたなと。一体どこに勝てる要素があるのだろうと」と白旗をあげ、「私は北斗の拳世代なものですから、本当にラオウがやってきたと思いまして」とその魅力を例えた。さらに、褒め続ける大泉に役所は「映画の中でも、僕はこうやって褒められてだまされるんです(笑)」と言い放ち、会場の笑いを誘った。

この日の会見は撮影の合間に行われ、役衣装と特殊メイクを施した状態で、豪華キャスト陣が出席した(役所広司、大泉洋、小日向文世、佐藤浩市、鈴木京香、妻夫木聡、中谷美紀、浅野忠信、伊勢谷友介、剛力彩芽、寺島進、でんでん、坂東巳之助、梶原善、市川しんぺー)。信長の重臣で計算高い男・池田恒興を演じた佐藤浩市は、「原作の段階で、三谷さんはあて書きをされるということなんですが…この男は俺のことをこんなふうに思ってたのかとショックを受けました(笑)」とコメント。また、三谷監督作初出演で信忠の妻・松姫を演じた剛力彩芽は、「もともと時代劇に憧れていたんですけどあまり経験がないので、緊張していました」と当時の心境を明かすと、三谷監督に関しては「松姫と私が似ているところがあると説明していただきました。本当に私のことを見てくださっているんだなとうれしくなりました」と笑顔で語った。