大同生命保険は全国1万人の中小企業経営者から、経営課題の解決に向けた取り組みや、経営方針などについて調査する「経営者1万人アンケート」を実施。このほど、結果が発表された。
同アンケートは「創業110周年記念事業」の一環として、2012年1月~3月にかけて実施。当社営業職員および代理店にる訪問調査 で、1万3,047の有効回答が寄せられた。まず、経営課題について尋ねると「売り上げ拡大」が66.3%で第1位。以下、「従業員の採用・育成」(42.6%)、「コスト削減」(42.0%)と続いた。「従業員の育成・採用」が2位になったことについて、同社は経営者の意識が目先の課題から中長期的な課題へと向き始めたからではないかと見ている。
経営者が行っている売上拡大に対する取り組み |
海外展開は創業10年未満の企業が積極的
次に海外展開について質問。すでに海外展開に着手済みの経営者は約2割。創業10年未満の企業が積極的に海外を目指しているほか、収益状況のいい企業の方が海外展開に積極的に取り組んでいる。その目的は「販路拡大」がダントツ(71.4%)。しかし、進出する国・地域によって違いが見られ、インドネシア・タイは「取引先との関係維持」、中国・ベトナムは「コスト削減」、インド・ヨーロッパは「商品・サービスの開発」が高くなっており、目的に応じて展開先を柔軟に選択している様子が明らかとなった。
後継者が決まっていない割合は約45%
後継者について尋ねると、「(後継者が)決まっている」と回答した社長は44.6%。特に、「サービス業」は決まっていない割合が高い(62.0%)傾向にある。後継者の育成方法は「経営者が自ら教える」(47.5%)、「日頃の仕事が育成になっている」(46.8%)が多く、創業年数の長い企業ほど「他社を経験させる」ことによる育成の割合が高くなっており、積極的に取り組んでいる様子が窺える。
後継者の育成方法「他社を経験させる」割合 |
経営者に必要なのは「決断力」
経営者に必要な資質について尋ねると、「決断力、思い切りの良さ」(51.8%)と「先見性」(46.9%)と回答した経営者が多かった。一方、経営者自身が優れている能力についても「忍耐力、粘り強さ」(43.8%)と「決断力、思い切りの良さ」(40.5%)と回答。これらの順位は10年前に行った調査と同じ結果で、変化のスピードが早い中でもさまざまな決断を迫られる経営者は、将来の道を切り拓くチャンスを忍耐強く窺っているようだ。
経営者に必要な資質は? |
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