日清オイリオグループは在宅介護事情調査の第3弾として、65歳以上の要介護者の在宅介護に関わっている介護士・ヘルパー100名を対象に、「節電が必要になる今年の夏、在宅介護で注意するべきこと」に関する調査を実施した。

調査は全国18歳以上の専門職員(介護士・ヘルパー)を対象に、6月7日~6月10日にかけてインターネットを通じて行った。まず、「節電を行いながらの介護で不安に思うことは何ですか?」と質問。トップの回答は「体温・室温調整」で86%、次いで「熱中症」(81%)、「水分補給(脱水)」(78%)という結果になった。「夏場の介護で注意していることは?」という質問にも、「水分補給(脱水)」(92%)、「体温・室温調整」(70%)、「熱中症」(63%)と、高齢者の水分補給に関する項目が上位に入った。

節電の夏、介護で不安に感じることは?

続いて、「要介護者の夏の体温・室温調整について、具体的に家族にどのようにアドバイスしていますか?」と質問。これに対し、「水分補給」(93%)、「涼しい場所の確保」(80%)と回答した方がほとんどだった。また、「要介護者の夏の体温・室温調整について工夫をしているが、なかなか難しいことや実際にできないことはありますか?」と質問すると、75%の方が「はい」と回答。具体的には「(要介護者が)エアコンが嫌い、体に悪いと思っている」「窓を開けても風が通らない」「家族が(要介護者の)体温調節の大切さを理解していない」「電気代の捻出が困難」などが挙げられた。

家族に対する水分補給のアドバイスは?

また、要介護者の夏の水分補給において工夫をしているが、なかなか難しいことや実際にできないことについて具体的に聞くと、「(要介護者が)喉の渇きを感じない」「(要介護者が)トイレが近くなるのを嫌がり飲まない」のほか、摂取時の「むせ」が心配なこと、喉への飲み込みが悪く十分な水分補給ができないことなどの声が寄せられた。家族に対する水分補給のアドバイスは、「こまめに飲ませる」「手の届くところに水分を置く」が多く、家族が要介護者の水分補給に気をつけることが夏の暑さを乗り切るポイントになりそうだ。

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