トライベック・ストラテジーは、スマートフォンで主要サービスを展開している企業のうち、ポータルサイト、ECサイト、企業サイト、不動産・金融など特定ジャンルや用途に特化した専門サイトの4分類30サイトを抽出し、対象となるスマートフォンサイトに対してユーザビリティ診断を実施した。調査期間は2011年12月から2月下旬。
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スマホサイトの「使い勝手」を評価
「スマートフォンサイトユーザビリティ診断」は、同社が毎年実施している「Webユーザビリティ診断」をスマートフォンサイト向けに開発した評価プログラム。多様化するコミュニケーションデバイス、とりわけスマートフォンに対して企業が適切な形で情報提供できているかを評価している。特にスマートフォンサイトの「ユーザビリティ(使い勝手)」に着目し、スマートフォンならではのユーザビリティに対する配慮や工夫がされているかどうかを総合的に調査することにより、スマートフォンサイトを通じた企業のコミュニケーション活動の参考としてもらうことを目的としている。
評価項目は、「アクセス性」「サイト全体の明快性」「ナビゲーションの使いやすさ」「コンテンツの適切性」「ヘルプ・安全性」の5評価軸、全61項目。それぞれについて、1サイトにつき3名以上のアナリストによる4段階評価を行い、評価後に同社のコンサルティング経験とユーザーテストの実績に基づきウエイト付けされた配点基準に従いスコアリング(100点満点)した。
目的が限定的なサイトが高い利便性を確保
全体の平均は77.73点と比較的高い結果となった。今回選定したサイトがスマートフォンにいち早く対応しているサイトが多く、多様化するデバイス環境への適応力が高く、スマートフォンを通じたユーザーとのコミュニケーション力を強化していることが背景に考えられる。
1位のHOME'S、2位の野村證券サイトは、それぞれ不動産検索、投資情報検索などに目的が限定的なサイトだが、こうした専門サイトほどアプリのようなインターフェースで提供しており、高いユーザビリティを確保している。ECサイトでは総合3位のZOZO TOWNが最高得点となっており、フォントサイズの小さい点などで若干の減点はあるものの、全項目において比較的高いスコアとなった。