アウディはこのほど、イタリアの高級スポーツバイクメーカーのドゥカティを買収した。アウディ、ドゥカティがそれぞれ発表した。買収額などは公表されていない。アウディはフォルクスワーゲングループに属しており、ドゥカティは同グループの11番目のブランドとなる。
ドゥカティはイタリアを代表するオートバイメーカーで、高級スポーツバイクを得意とする。かつては無骨なイメージが強かったが、近年は洗練された質感の高いデザインへと変貌し、世界中のセレブにもファンが多い。伝統的に採用しているL型2気筒エンジンは性能が優れるだけでなく、ドゥカティの象徴として認知されている。ハーレーにおけるVツインやBMWの水平対向2気筒と同じように、絶対的なブランドイメージの確率に成功している。
高級車ブランドであるアウディは、ドゥカティとブランドイメージに共通性があり、ターゲットとするユーザー層も重なる部分が大きいことから、互いにブランド力の強化を期待できる。また、アウディのライバルであるBMWがオートバイ部門を持つことも、今回の買収に影響しているとみられる。
アウディのルパート・シュタードラー会長は「ドゥカティは世界中で高級ブランドとして知られ、世界で最も収益性の高いオートバイメーカーのひとつです」と語っている。また、ドゥカティのガブリエーレ・デル・トルキオCEOは「アウディが世界中のマーケットにおけるドゥカティのポジションを引き続き強化するものと確信している」とコメントしている。