吉高由里子

2012年1月12日に公開される映画『ロボジー』の試写会イベントが7日、都内で行われ、キャストの五十嵐信次郎、吉高由里子、濱田岳らが登壇した。

『ロボジー』のテーマは「ジジイとロボット」。家電メーカーの窓際社員3人組がロボット博に向けて開発していた二足歩行”ニュー潮風”が発表直前に大破してしまう。クビを免れるべく、その場しのぎで73歳の鈴木重光を中に入れて出場することになるが、この鈴木はとんでもないジジイだった……。『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』の矢口史靖監督がオリジナル脚本で贈る奇想天外なエンタテインメント作品となっている。 今回のイベントは「史上最高齢試写会」と銘打たれ、作品のテーマに沿って60歳以上のシニア層のみが招待された。

監督・脚本の矢口史靖は場内を見渡し「ずいぶんシワシワな客席で(笑)」と一言。「HONDAのアシモを見て、あんなに人に近いなら人を入れてもわからないんじゃないかというところから着想しました。普通の人を入れてもつまらないから、面倒くさくて偏屈な、ときどきオナラをかますようなおじいちゃんだったらおもしろいなと。孫からも全然好かれていないそんな”ジジイ”が、ロボットに入ることでどうなっていくのかがキモです」。

五十嵐信次郎

矢口史靖

ロボットを開発する木村電気の従業員役はこの3人。左から川島潤哉、川合正悟(Wエンジン・チャンカワイ)、濱田岳

“ニュー潮風”に入ることになる鈴木重光を演じるのは五十嵐信次郎ことミッキー・カーチス。73歳での映画主演にあたり新人のつもりで挑むという心構えと、かねてより和名に憧れていたことから「五十嵐信次郎」という名前を自らに与えたという。「生きてますか-」と挨拶した後、ロボの中に入るのは大変だったのでは、と水を向けられると「大変×高さ÷2!」と力強く返答。「 一度ロボを着ちゃったらねじ止めされてトイレにも行けない、水分も取れない。ロケ地はマイナス2度でステテコ1枚。それこを死ぬかと思ったね。虐待を受けました」と冗談交じりで過酷な撮影を振り返った。

鈴木重光が入ったロボに本気で恋してしまうオタク女子大生・佐々木葉子役の吉高由里子は「皆さんお元気でびっくりしました。こんなにリアクションがキャッチボールできるような舞台挨拶は初めて。あと、さっき五十嵐さんが『ヘイ!』って言いながら舞台に出ていったのにもびっくりしちゃって(笑)」と楽しそうに語ると、五十嵐から「そんなんで驚くなよ」と一蹴されていた。

続いて高齢ながらも活躍が目覚ましい「スーパーおじいちゃん」たちがゲストとして登場。ボディビルや縄跳びのチャンピオンや、平均年齢64.4歳のチアガールのパフォーマンスを見てキャスト陣は圧倒された様子だった。

75歳のボディビルチャンピオン金澤利翼さん

9時間46分01秒ノンストップで飛び続けた記録を持つ縄跳び世界記録保持者、73歳の鈴木勝巳さん

55歳以上のシニアチアリーダーグループ「ジャパンポンポン」の皆さん。設立者の滝野文恵さんは79歳

イベントの最後には観客の年齢をすべて足すと31,084歳であることが発表された。この記録は「世界最高齢の試写会」としてギネスに申請するという。

『ロボジー』は2012年1月14日より全国東宝系にてロードショー。

合計31,084歳の観客をバックに